デジタルクローン「P.A.I.(パーソナル人工知能)」開発のオルツ(東京都港区)と、仮想現実(VR)開発のメタリアル(東京都千代田区)はこのほど、メタバース空間内(3次元の仮想空間)でデジタルクローンを使って実在の人物や故人を再現し対話するサービス「メタリユニア」の共同開発を開始した。
メタリユニアは、オルツの保有するリアル人物のデジタルクローン技術と、メタリアルの保有するリアルメタバース空間技術を融合し、CGアバターでは再現が難しかった人間のぬくもりをメタバース内での表現を可能にするとしている。
デジタルクローンの再現には、音声通話や人工知能(AI)翻訳などの高度な機能を搭載するVRブラウザシステムを使用して再現する。またデジタルクローンには、オルツが開発した分散演算基盤「エメス」を使用し高速稼働を可能にしているという。
オルツは今回のサービスについて、メタバース空間で現存の個人や過去の偉人らとのリアルな出会いは、書物には無い大きなインパクトを与えるとした上で、「もう一度会いたい大切な人との『リユニオン(再会)』をも実現し、喪失や憧憬(しょうけい)という、人々の心の最も深層に優しく触れるようなサービスを目指す」としている。