最優秀選手(MVP)の記念品を持って笑顔を見せる東洋大・西村真周

東洋大西村が5千メートル自己新でMVP 一気のラストスパート、関東七大学対校陸上

 主に埼玉県に拠点がある平成国際大、大東文化大、上武大、東洋大、城西大、東京国際大、駿河台大による陸上男子中長距離の第20回関東私学七大学対校選手権は4月7日、埼玉県三郷市のセナリオハウスフィールド三郷で行われ、5000メートルで13分50秒46の大会新記録をマークした東洋大3年の西村真周が最優秀選手(MVP)に選ばれた。城西大が総合3連覇を果たした。

 「僕はラストスパートが持ち味なので、勝てる自信はあった」。西村は、ケニア人留学生スティーブン・レマイヤン(駿河台大)、平林樹(城西大)とデッドヒートを展開し、ラスト300メートルから一気に勝負をかけたレースを会心の表情で振り返った。高校時代の自己記録もようやく更新することができ「目に見える形で成長を示せたことがうれしい」と喜んだ。

ラストスパートでゴールに向かう西村真周

 

 2月に大腿骨を疲労骨折した。「その時にサポートしてくれた監督やコーチ、仲間たちへの感謝の気持ちを胸に走った」という。ただ、2年連続で同じ時期に同じ負傷。東洋大の酒井俊幸監督は「体が小さく、まだ厳しい練習に耐えられないところがある。けがが多く、心理面の安定も課題」と指摘しつつも「最近は感情を出せる子が少ない中、いいガッツを持っていてチームのムードメーカーにもなれる。このMVPをさらなる飛躍の第一歩にしてほしい」と期待を込めた。

集団を引っ張る西村真周(中央)

 

 福岡県北九州市出身。小学校までは空手をしていたが、中学で陸上部に。その理由は「好きな子が陸上部に入ったから」。それでも「もともとすごく負けず嫌い」と自己分析する性格もあって、中学3年くらいからは陸上にのめり込み、福岡・自由ケ丘高から東洋大に進んだ。大学では2年連続で箱根駅伝の山下りの6区を力走。1年時は区間13位、2年時は同8位で、今季はチームで総合優勝することを目標に置いている。「まだ五輪や世界選手権とか言えるレべルではないけど、将来的にはマラソンもやってみたい。人の記憶に残るランナーになりたい」と夢は大きい。酒井監督は「まずは年間を通して練習ができる体を作って、学生トップレベルの選手になってほしい」と話した。

 各種目の優勝者は以下の通り。
▽5000メートル 西村真周(東洋大)13分50秒46(大会新)
▽3000メートル 小林亮太(東洋大)8分0秒89
▽1500メートル 井口愁斗(東京国際大)3分49秒18
▽800メートル 宮本凪(城西大)1分53分45
▽3000メートル障害 坂本滉斗(駿河台大)9分5秒15

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