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上月スポーツ賞を受賞し笑顔を見せるバドミントン選手の奈良岡功大さん(右)。左はコナミグループ社長の東尾公彦・上月財団専務理事=東京都港区の上月財団

奈良岡功大さんに上月スポーツ賞 バドミントンの新エースを自覚

 優秀な成績を収めたスポーツ選手をたたえる「2023年度上月スポーツ賞」(上月財団主催)を受賞したバドミントン選手の奈良岡功大さん(22)=NTT東日本=が4月22日、東京都港区内の上月財団を訪れ、コナミグループ社長の東尾公彦・上月財団専務理事から、表彰状やトロフィーなどを贈られた。

 4月18日に代表引退を表明した日本バドミントン男子シングルスのエース桃田賢斗選手(29)=NTT東日本=に変わる「新エース」として期待される奈良岡さんは「自分がバドミントン界を引っ張っていかなければならない。新エースとして期待されることは全くプレッシャーにならない。逆にもっと期待・注目してほしい。その期待・注目は自分を強くする」と新エースの自覚を口にした。

 奈良岡さんが受賞した上月スポーツ賞は、上月財団が助成金を交付して支援した「スポーツ選手・指導者」のうち、五輪や世界選手権などで好成績を収めた選手・指導者を毎年表彰する制度。上月財団はコナミグループ創業者で代表取締役会長の上月景正氏が設立し、コナミグループの株式配当金で運営している。

 23年度の上月スポーツ賞は30人が受賞。奈良岡さんは、昨年9月7日に東京都内で開かれた同賞の表彰授与式に都合で出席できなかったため、この日上月財団を訪問した。

コナミグループ社長の東尾公彦・上月財団専務理事から表彰状を贈られる奈良岡功大さん(右)

 

 奈良岡さんは10年前の14年度から16年度までの3年間、上月財団から交付された助成金(毎年60万円)を、大会の遠征資金に活用するなどして強くなるための競技環境を整え、“伸び盛りの10代”に力をつけた。奈良岡さんは「バドミントンは遠征費などでとてもお金がかかる。10代の時に上月財団が支援してくれたおかげで今の自分がある。感謝している」と話した。

 奈良岡さんに同行してこの日上月財団を訪れた日本バドミントン協会の大野淳事務局長も「奈良岡さん以外にも多くの選手が支援を受けている。少ない予算でやりくりしている協会にとっては大変ありがたい支援だ」と述べた。

 上月財団はこれまでに、将来有望なジュニアアスリート、延べ1410人に助成金を交付している(23年9月時点)。助成金額はこれまで年間60万円だったが、23年度の交付分から小学生・中学生アスリートは年額90万円、高校生・大学生アスリートは年額120万円にそれぞれ増額している。

 助成金の交付認定式で子ども時代の奈良岡さんと会っている東尾公彦・上月財団専務理事は、奈良岡さんとの面談で「大きくなったね。顔付きも変わった」と日本を代表するバドミントン選手に成長した姿に目を細めていた。

コナミグループ社長の東尾公彦・上月財団専務理事(左)から、コナミスポーツクラブのボディボールやフィットネスポール、ヨガマットの副賞を贈られた奈良岡功大さん

 

 今回の上月スポーツ賞の受賞理由は、デンマークのコペンハーゲンで23年8月開かれた「第28回世界バドミントン選手権大会」での男子シングルス銀メダル獲得。今夏のパリ五輪バドミントン男子シングルス日本代表選出が確実視されている奈良岡さんは、パリ五輪の目標を聞かれ「まずは目の前の試合、一戦一戦に集中して表彰台を目指したい」と述べた。

奈良岡さんが上月財団に贈った色紙。「一本集中」を誓った

 

 またふるさとの青森市浪岡地区の人たちに対しては「パリ五輪ではいつも応援してくれる浪岡の人たちの期待に応えたい。当然勝利を目指すが、たとえ負けても、あきらめない姿を浪岡のみなさん、特に浪岡の子どもたちに見せたい」と語った。


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