ミネラル豊富なカカオパルプが原料のチョコレート 巴商事、今年は1000個限定で輸入販売

巴商事 「カボッセ」

 

 菓子を中心とする輸入食品の専門商社、巴商事(東京都世田谷区)は、ベルギーのヴァンデンブルック社が製造するチョコレートの新製品「カボッセ」を11月20日、数量限定で発売する。12粒入りで希望小売価格は2800円(税別)。今年の輸入は1000個限定という。

 不要品に付加価値を乗せて再利用する「アップサイクル」が注目される中、カボッセは廃棄されてきたカカオフルーツを利用したアップサイクル商品だ。

 チョコレートは、カカオの種子を摩砕・発酵させて作られているが、カカオは果肉を含め、実の9割が廃棄されているという。実には食用可能なカカオパルプと呼ばれる果肉が含まれているものの、日持ちしないため、種子を取り出した後は廃棄されている。

 しかし、カカオパルプにはマグネシウムやマンガン、カルシウムなど多くの栄養素やミネラルが含まれ、爽やかな酸味のあるおいしい果肉という。ヴァンデンブルック社はこのカカオパルプに着目。カカオパルプを買い取ることで、零細農家が多い西アフリカのカカオ農家の収入増につなげるだけでなく、大量の廃棄物を削減することで二酸化炭素排出量の削減も期待できる。パッケージも、プラスチックなど石油由来の原材料を極力排除した。

 ドイツのケルンで毎年開催されている「ISMケルン国際菓子専門見本市」で、カボッセは製品コンセプトやデザインとともに、これまでにない食味のプラリネ(中に柔らかい詰め物を入れたチョコレート)が高い評価を受け、ゴールドメダルを獲得した。

 

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