安定的に細胞を培養できる容器を新規開発 ステラケミファ、信州大の研究所と共同で

ステラケミファ 新規開発の「細胞培養容器」

 

 フッ素化合物などの製造を手がけるステラケミファ(大阪市)はこのほど、信州大学バイオメディカル研究所(松本市、齋藤直人教授、植村健准教授)との共同研究で、市販品と比べて培養生育に適した細胞培養容器を新規開発した、と発表した。

 ステラケミファによると、培養細胞は主にポリスチレンなどの樹脂製培養容器の底面に細胞を接着させ、培養培地の存在下で細胞を生育させることから、培養容器との「接着性」が重要だという。今回、同社の表面処理技術を応用し、化学的に均一な培養表面を形成することで安定的な細胞接着性を付与できることを、信州大との共同研究を通じて確認したとしている。

 培養細胞は生化学的現象の解明や、ワクチンなど有用物質の生産、再生医療、薬剤評価といったさまざまな分野で利用されている。また、人工多能性幹細胞(iPS細胞)など再生医療周辺産業は、市場拡大が見込まれており、「細胞培養はこれらの産業を支える中核技術の一つとして、その重要性は増々高まっている」という。

 同社は、開発した細胞培養容器のサンプルを提供するとともに、11月30日(水)~12月2日(金)に幕張メッセ(千葉市)で開かれる「第45回日本分子生物学会年会」の附設展示コーナーで展示する。

 

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