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賢い収納事例19件を表彰 JSSA全国収納写真コンテスト

グランプリに輝いたエブリィさん

 

 トランクルームや貸コンテナの利用者が収納上の工夫を競う「第2回全国収納写真コンテスト」(日本セルフストレージ協会主催)の表彰式が10月5日、東京都内で開かれ、最優秀のグランプリには、自作の棚を設けて長いパイプを効率的に収納できる収納空間を作った千葉県のリフォーム業、エブリィさんが輝いた(写真はすべてJSSA提供)。

 エブリィさんは「リフォームの仕事で使う長いパイプや細かいジョイントなどの部品を収納するため、既製の収納棚は使わず、自分で自由にレイアウトできる棚を作ったことが評価されてうれしい。借りている空間のため天井、壁、床にはビスを打てず、突っ張り板を組み込むなどして棚の耐震性を確保した。今後も必要があれば新たに棚を作って建材を整理整頓して収納できる空間にしていきたい」と受賞を喜んだ。エブリィさんには商品券(30万円分)が贈られた。

エブリィさん自作の棚に整理整頓された状態で収納されているパイプなどの建材

 

 準グランプリは、福岡県のハックルさんと、神奈川県の吹奏楽団「シエロウインド シンフォニー」が受賞し、商品券(10万円分)がそれぞれ贈られた。

 ハックルさんは、複数の既製本棚をうまく組み合わせて壁3面に大量の本を収納できる空間を作った。「収納に自信があり、収納に関する本も書いた。可動棚の本棚を使うなど本の収納量を最大限引き上げる工夫をした。検索性、取り出しやすさ、しまいやすさにも気を配った」と話した。一方、収納すべき本はまだまだあり「もう一つ増やすか、検討している」とさらなる本の収納スペース拡大を目指している。

大量の本を収納したスペースを紹介する準グランプリのハックルさん

 

 団員約80人の吹奏楽団「シエロウインド シンフォニー」の指揮者は「貸コンテナには大型の打楽器や楽譜などを保管している。練習ごとに出し入れするので、楽器の出し入れのしやすさ、管理のしやすさを考えた空間レイアウトにした。楽器は楽団にとっては大切な“資産”なので、楽器が倒れて壊れないように気を付けている。そのため棚の転倒を防止する措置をした。これまで地震で棚が倒れたことはない。この使い勝手のよい倉庫を生かし、楽団の活動の幅を広げていきたい」と述べた。

貸コンテナに楽器などを保管する準グランプリのシエロウインド シンフォニーの皆さん

 

 このほか、計16の個人・団体が入賞した。入賞者にはギフト券2万円分を贈った。入賞者は次の皆さん。カズフカ▽サトウ設備工業▽パパキング▽とかとん▽かずともか▽エリ▽DK▽ななまる▽そふと訪問看護ステーション▽へりくらふと▽あっくん▽cardboard▽コーティー▽もとちー▽イチロー▽タレカツ。

 入賞団体の一つ、そふと訪問看護ステーションは、訪問看護師の移動手段としてのキックボードや各種資材などをトランクルームに収納。看護師が事務所に行かずに移動手段や資材を確保できる「もう一つの拠点」として、同ルームを利用している。事務所に寄らない「直行直帰」も可能になったという。

そふと訪問看護ステーションがトランクルームで保管するキックボード

 

 全国収納写真コンテストは、トランクルームや貸コンテナ業者の業界団体、日本セルフストレージ協会(東京都千代田区、略称・JSSA)が主催。

 トランクルームや貸コンテナの賢い利用方法の周知を通して、セルフストレージ(貸倉庫・保管業)業界の発展を図ろうと、2022年から始めた。2回目の今回は前回より459件多い1309件の応募があった。応募者は各自の貸コンテナ・トランクルーム内の写真にメッセージを添えて応募した。

 日本セルフストレージ協会代表理事の林尚道さんは「セルフストレージの市場規模は将来、現在の10倍に伸びると見込まれている。乱雑にモノを収納して保管する形ではなく、日本ではモノを整理整頓して収納する形態のトランクルーム・貸コンテナ利用が増えていくだろう。コンビニのように気軽に利用できる無人・小スペース型の身近な“セルフストレージ”を広げていきたい」と話す。


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