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台湾産パインをPRする(左から)牧泰利・定松社長、青木寛・ドール社長、黄昭欽・台湾農業部次長、仲岡一紀・京王百貨店会長=東京都新宿区の京王百貨店新宿店地下青果売り場・築地定松、2025年3月11日

京王百貨店で春が旬の台湾パインをPR ドール社長や台湾当局が視察

 京王百貨店新宿店(東京都新宿区)の青果売り場で台湾産パイナップル(パイン)の販売が本格化している。輸入販売するドール(東京都中央区)の青木寛社長や台湾産農産物の輸出拡大を目指す台湾農業部の黄昭欽次長ら関係者が3月11日、売り場の青果店「築地定松」を視察し、店頭に並ぶ台湾産パインの販売促進をアピールした。

試食する買い物客の女性
 

 このパインは黄金色の果肉から「金鑚(きんさん)パイン」とも呼ばれる品種で、通常のパインより酸味が少なく甘さをより味わえるという。芯まで食べられるのが特徴で、温暖な気候の台湾南部で生産されている。ドールの台湾産パインの輸入量は一昨年約1千トン、昨年約2千トンと着実に伸びており、今年は3千トンの輸入を目指す、という。

芯まで食べられる黄金色の「ドール台湾パイン」
 

 売り場を視察したドールの青木寛社長は「台湾パインは春が旬。春には台湾パインを食べる習慣を日本で定着させていきたい。4月下旬には台湾産バナナの輸入も再開する。バナナの輸入も始まれば、日本で台湾フェアも開催しやすくなる。ドールとしてこれからも台湾の農産物輸入を拡大していきたい」とあいさつした。また森林保護の観点から、台湾産パインの梱包(こんぽう)箱のふたを不要とする出荷体制も整え、梱包用紙資源の削減に努めていることもアピールした。

「ドール台湾パイン」を試食する(左から)青木寛・ドール社長、黄昭欽・台湾農業部次長、仲岡一紀・京王百貨店会長、牧泰利・定松社長
 

 台湾の農林水産省に当たる台湾農業部で次長(副大臣に相当)を務める黄昭欽氏は冒頭、この日14年目を迎えた東日本大震災の犠牲者に哀悼の意を示した後「中国から輸入禁止の措置を2021年に受けた台湾産パインはそれ以降日本向けの輸出量が急増し、現在輸出の半分を日本が占めている。輸出拡大を支えてくれた日本の皆さんに感謝したい。今後さらに日本への輸出を拡大するためには商品の質を高めていかなければならない。台湾の生産者を支援していく」と話した。

 青木社長や黄次長を迎えた築地定松グループの牧泰利・定松社長は「台湾産フルーツは質が良く、消費者の評価は高い。台湾パインを最適な食べごろの状態で提供していきたい」と販売拡大の意気込みを語った。

「築地定松」の入り口で買い物客に台湾産パインの試食を勧めるスタッフ
 

 視察一行を案内した京王百貨店の仲岡一紀会長は「当百貨店で開催する台湾フェアでも台湾フルーツの取り扱いを増やし、販売拡大を後押ししていく」と述べた。


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