一般の人と医療関係者では言葉の使い方に認識の違い 埼玉県立大がシンポジウムをオンラインで開催

埼玉県立大学 「『医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き』~手引きの改善と発展~」

 

 埼玉県立大学(埼玉県越谷市)は3月16日午後2時から、「『医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き』~手引きの改善と発展~」シンポジウムを、オンラインで開催する。参加費は無料で、定員は500人。

 新型コロナウイルス禍で、正確な医学系研究の情報を広く伝える重要性が再認識されたが、情報の発信元である研究者が誤解なく研究を伝えるための日本語の手引きがないことが問題となった。国立研究開発法人日本医療研究開発機構が実施する「医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト」で2021年度に手引きを提案し、ホームページなどで公開した。

 同プロジェクトで本年度は、一般の人と医療関係者の双方にアンケートを実施。大規模な用語調査を行ったところ、医学研究用語は単に難しいだけでなく、一般の人とは違う使い方をされているという問題が浮かび上がった。一例として「信頼性」という言葉は、医学系研究では同じ条件での実験などで得られる結果が一致していること、つまり「再現性」という意味で使われる。ところが、一般の人では「信用」「頼りになると信じること」といった意味でつかわれるため、医療現場では「確実な治療効果があること」と捉えられがちだという。

 シンポジウムでは、医学系研究を誤解する原因の詳しい調査・分析結果、手引きを普及させていくための取り組みや実際の使い方などを紹介する。また医学系研究で、情報を伝える側と受け取る側に認識の違いが生まれる「ミス・コミュニケーション」を減らす方法についても取り上げる。

 参加するにはウェブでの登録が必要。参加者からの質問もチャットで受け付ける。

 

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