全国法人会総連合(東京都新宿区)はこのほど、会員企業の中小企業経営者らを対象に、所得税と住民税の定額減税に関するアンケート調査を実施し、約6割が「景気・物価対策としての効果はない」と回答したなどとする結果を公表した。
理由としては「一括でないため効果が実感できない」などが挙がったという。また約9割が定額減税に伴い「給与計算担当者の事務負担が増えた」と回答。「給付金方式なら企業側の負担がなかった」「事務の手間・時間を考えるとむしろマイナス」など、事業者側の不満の声も寄せられたという。
調査結果について、一橋大大学院の安田行宏教授は「定額減税の経済効果よりも実施方法の課題が顕在化した」とコメントしている。
調査は6月13~19日、法人会のアンケート調査システムで実施し、2085人から回答を得た。詳細は全国法人会総連合ホームページ。