金融市場のインフラ(データ・分析・ニュース・インデックス商品)を、190カ国の4万を超える顧客に提供している「LSEG(ロンドン証券取引所グループ)」。LSEGが投資信託の公平な評価を行うシステム「LSEG リッパー」により、運用パフォーマンスの定量的評価に基づき優れたファンドとその運用会社を選定し、表彰する「LSEG リッパー・ファンド・アワード2024」の授賞式が、3月21日に東京都内で開催された。
世界20カ国以上で30年余りにわたり、高く評価されている同アワード。独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating(リッパー・リーダー・レーティング)システム」の中の「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」を用いて評価を実施。投資信託と確定拠出年金から成り、カテゴリー別に最優秀ファンドを選定する。加えて、総合部門・株式部門・債券部門・ミックスアセット部門で最優秀会社を表彰した。
今回、投資信託の部では、SOMPOアセットマネジメント(東京)が、総合部門とミックスアセット部門で最優秀会社に選ばれた。株式部門はりそなアセットマネジメント(東京)が、債券部門はフランクリン・テンプルトン・ジャパン(東京)が、最優秀会社に選出された。
確定拠出年金の部では、野村アセットマネジメント(東京)が、総合部門のほか株式部門・債券部門で最優秀会社に選出された。ミックスアセット部門は三井住友トラスト・アセットマネジメント(東京)が最優秀会社に選ばれた。
カテゴリー別に個別ファンドを表彰する「最優秀ファンド賞」では、大和アセットマネジメント(東京)と三井住友DSアセットマネジメント(東京)が、両部門合わせて最多となる18のカテゴリーで受賞し、最優秀ファンド最多獲得賞に選出された。
リッパー・リーダー・レーティングシステムは、独自のファンド分類を用いて、4つの評価基準 (「トータル・リターン(総合収益性)」「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」「元本保全性」「経費率」)ごとにファンドを評価。評価表示方法は、全対象ファンドを上位から20%ごとに区切り、最上位20%にランクインしたファンドを最上位の「リッパー・リーダー」とし、以下20%ごとに5段階評価で表示する。3年・5年・10年の各評価期間の評価とし、さらに全期間の平均評価として「総合(Overall)」の評価も表示する。同システムは現在、世界86の国・地域において販売されているファンドの評価を付与している。
LSEGデータ&アナリティクスの安藤僚氏によると「どの運用会社が最も高いパフォーマンスを残したかという結果を、定量評価だけに基づき公表しているので、中立・公正さが評価され、各社の励みになっているようだ」という。LSEG日本代表の富田秀夫氏は、「貯蓄から投資への流れを加速するには、NISAのような制度各種、金融教育、そして、個人投資家のニーズに合った優れた運用商品を選べることが大切。これからも信頼できるファンドデータや分析評価を提供し続けていく」と話した。