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世界の消費者73%が生成AI作成のコンテンツを信頼 仏コンサルの調査レポート「生成AIが消費者に好まれる理由」

「生成AIが消費者に好まれる理由」

 

 仏パリを本社とする欧州最大のコンサルティング会社、キャップジェミニはこのほど、世界13カ国の1万人を対象に生成AIに関する意識調査を行い、最新レポートとして発表した。レポートは「生成AIが消費者に好まれる理由(Why consumers love generative AI)」、調査は2022年4月〜2023年3月(検索分析)と2022年10月〜2023年4月(ソーシャル分析)に、英国、米国、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、ノルウェー、シンガポール、スペイン、スウェーデンで行われた。

 レポートによると、「生成AIの最新トレンドを認知し、生成AIツールを利用したことがある」のは過半数(51%)。あらゆる年齢層、地域で広く普及していることが分かった。

 また、70%が「新製品や新サービスを探す際に生成AIツールを活用」しており、半数以上(64%)が「生成AIツールの薦める商品の購入に前向き」な姿勢を示しているという。年齢層による顕著な差はなく、67%が特に「カスタマイズされたファッションやホームインテリアを推奨する生成AIの能力に期待」している、としている。

 一方で、倫理的懸念や悪用に関する認知度は低いことも分かった。半数近く(49%)が「生成AIがフェイクニュースの作成に利用される可能性があることに関心を示しておらず」、「フィッシング攻撃の懸念」は34%。「著作権の問題への懸念」は33%、「競合他社の製品設計や成分複製に生成AIアルゴリズムが利用される可能性の懸念」はさらに少ない27%となった。

 日本では生成AIの認知度が高く、ChatGPTやDALL-Eなどのツールを利用したことがある割合は、世界では51%、日本では57%。ほかに日本での調査では、72%が「生成AIによるコンテンツを信頼」しており、63%が「生成AIの推奨に基づく購入に前向き」。66%が「人間関係やキャリアプランについて生成AIツールのアドバイスを求めたい」と回答しているという。

 同社では「生成AIに対する認知度はかなり高く、広く普及しているが、リスクへの理解はまだ非常に低い。規制が重要である一方で、ビジネスパートナーやテクノロジーパートナーも啓発に取り組み、生成AIの倫理や悪用に関する懸念に対処するセーフガードを確立する重要な役割を担っている」としている。

 


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