帝京大学総合博物館(東京都八王子市)は、10月15日まで企画展「『日本アニメーションの父』政岡憲三とアニメーションの現在」を開催している。入場無料。
政岡憲三(1898~1988)は、30歳の時にアニメーション業界に入り、音の付いた作品の制作や細かい表現ができるセル画を取り入れるなど新しい技術の発展に貢献した。50年代に児童向けの雑誌や絵本の挿絵画家に転身し、アニメの制作から一度退いたが、60年代にアニメがテレビで盛んに制作されるようになるとアニメスタジオからの依頼で、新人アニメーターの人材育成に尽力した。こうした功績から政岡は「日本アニメーションの父」と呼ばれている。
企画展は、アニメの起源から現在までの歴史を資料や映像を通して紹介している。
イベントとして、講演会と上映会を開催する。
講演会は第1回が9月9日午後2時からアニメーション文化論「映像の起源から現代日本のアニメ」、第2回が9月30日午後1時から「戦前アニメーションの世界-政岡憲三の活躍-」を行う。
上映会は第1回が8月26日午前11時から「くもとちゅうりっぷ」(43年)と「すて猫トラちゃん」(47年)、第2回が9月30日午後2時30分から「桜(春の幻想)」(46年)、「かぐや姫」(35年)を行う。
講演会、上映会ともに、会場は帝京大八王子キャンパス ソラティオスクエア小ホールで、各回の定員は150人。事前申し込みが必要(先着順)。定員になり次第、締め切る。