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中小企業63社が参加した「三金庫合同 同業種交流会」=東京都中央区の信金中央金庫京橋別館

同じ業種の企業交流を深掘り 3信金が合同で同業種交流会開催

 足立成和信用金庫(東京都足立区)、西武信用金庫(東京都中野区)、城南信用金庫(東京都品川区)の三つの信用金庫は7月24日、東京都中央区の信金中央金庫京橋別館で「三金庫合同 同業種交流会」を開いた。各金庫が参加を呼び掛けた金属加工業の中小企業63社が参加し、各社の事業拡大につながる技術などを持つ同業他社と同業ならではの深い情報交換を行った。

 同業種交流会は、中小企業相互の連携による顧客企業の経営基盤強化などを目的に、城南信用金庫が単独で2015年から始め今回で12回目。三金庫合同開催となったのは10回目からで、10回目は、さわやか信用金庫(東京都大田区)、足立成和信用金庫、城南信用金庫の3金庫で開催。11回目以降は足立成和信用金庫、西武信用金庫、城南信用金庫の3金庫で実施している。参加を募る業種は、業態が多種多様で、企業間の多様な連携・組み合わせが可能な「金属加工」「プラスチック・樹脂加工」の2業種を毎回交互に指定している。

開会式に出席した(左から)城南信用金庫の川本恭治理事長、足立成和信用金庫の土屋武司理事長、東京都信用金庫協会の森博朗専務理事、西武信用金庫の高橋一朗理事長

 この日の同業種交流会冒頭の開会式には、足立成和信用金庫の土屋武司理事長、西武信用金庫の高橋一朗理事長、城南信用金庫の川本恭治理事長、東京都信用金庫協会の森博朗専務理事ら関係者が出席、3金庫の理事長が同業種交流会への期待をそれぞれ述べた。

 土屋理事長は「参加者の熱い思いをひしひしと感じる。エアコンも効かないくらいの熱量を持った交流会になると期待している。原材料やエネルギーの価格高騰、人員不足に苦しむ企業の皆様は、われわれ信用金庫を頼ってほしい」と話した。

 高橋理事長は「営業地域を越えた信用金庫同士の相互扶助の拡大は、日ごろ会うこともない企業同士の新たな出会いの創出につながり、各企業の技術の幅、仕事の幅を広げるはずだ」と述べ、3金庫の垣根を越えた合同開催の意義を強調した。

 川本理事長は「よくある異業種の交流会ではなく、あえて同業種にこだわった。やる前は、うまくいくはずがないとの指摘もあったが、やってみたら素晴らしい成果と評価を得た。面談したら、同業種だから話が早い。それぞれ得意分野が違う同業者がお互いの技術や課題を補完し合い、素晴らしい成果を上げている。信用金庫を使い倒していただき、原材料・エネルギー高騰、人手不足の大変な状況をみんなで協力して乗り切っていきたい」と述べた。

開会式であいさつする城南信用金庫の川本恭治理事長

 交流会会場には、24個の面談用テーブルを置いた。参加企業は事前に申請した面談を希望する各企業の担当者と、事業連携や技術協力の可能性について、自社事業の特長の説明などを交えながら真剣な表情で話し合った。

 1回の面談時間は約20分で、1社最大8回まで面談可能。事前の申し出では計174組の面談がこの日組まれた。西武信用金庫の勧めで今回初めて同業種交流会に参加した有限会社アーテック(東京都武蔵村山市)の清川貴博・代表取締役は「今日は5回の面談を予定している。弊社の装置や技術を生かしてくれる企業との連携を目指している」と語った。

 城南信用金庫によると、これまで参加企業からは「このような(同業種交流の)機会はあまりないので今後も続けてほしい」「お互いに協力できそうな会社が多かった」「業種を絞った勉強会でとても勉強になった」などの声が寄せられており、同業種に絞った点は評価されている、という。


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