公文教育研究会(大阪市)はこのほど、タブレットを用いた公文式学習をウガンダで始めたと発表した。NGO(非政府組織)運営の「あしながウガンダレインボーハウス」で、小学校に通えない遺児の学習を支援する。
公文教育研究会は2022年から、あしなが育英会(東京都千代田区)と一緒に日本国内の遺児の学習支援プログラムを開始。今回、アフリカの遺児の学習支援を目的に、長年アフリカで支援をしてきたあしなが育英会と協働して、ウガンダで公文式学習を行うことになった。
あしながウガンダレインボーハウスは、小学校に通学できない子どもの小学校への編入とその後の自立を目指して運営されている。公文教育研究会によると、ウガンダの初等教育は無償だが、教材費などが払えず、小学校に通学できない子どもは多いという。
あしなが育英会は「あしながウガンダレインボーハウスには貧困で小学校をドロップアウトしてしまった子どもたちが通っている。小学校を卒業した意欲のある子どもたちには、中等教育への奨学金支援もしている。公文式の導入が、子どもたちの学力と意欲を伸ばし、子どもたちの自立につながることを期待している」としている。
あしながウガンダレインボーハウスの職員は「公文式の学習が、日常生活でも問題を解決する力、挑戦する姿勢を養ってくれたら」と期待する。公文式学習を始めた子どもたちは「少しずつ指を使わなくても計算できるようになった」などと喜んでいるという。
公文教育研究会は「苦手としている子どもたちが多い理数系の学習を強化することは、子どもたちの明るい未来につながる。子どもたちの学習意欲や自信を高め、夢や目標に向かって意欲的に生活できることを目指す」としている。