製薬会社のアッヴィ(東京都港区)は、炎症性腸疾患(IBD)の理解を広めることを目的に展開している「I know IBDプロジェクト」で、蔵造りの商店街として知られる埼玉県川越市の川越一番街商店街で、IBD 患者に対して施設・店舗内トイレの貸し出しをする取り組みを始めたことを明らかにした。
アッヴィによると、IBD は大腸や小腸など消化管に炎症が起こる疾患で、主に指定難病である潰瘍性大腸炎とクローン病がある。下痢や腹痛といった症状があるため、トイレの回数増加や、食事の制限など日常生活にさまざまな影響を及ぼすことがあり、特に外出時にトイレの不安があることから、活動範囲が限定されるという悩みを持つ患者が多いという。
こうしたことを背景に、同社は2022年5月に「I know IBDプロジェクト」を始め、全国で82社2302店舗(2023年 6月末時点)が賛同・協力しているという。今回、川越一番街商店街加盟店のうち、趣旨に賛同した14店舗でプロジェクトのステッカーを掲出し、施設・店舗内トイレの貸し出しを行う。アッヴィは「商店街としてのプロジェクト参加は初めて」としている。
アッヴィは米イリノイ州に本社を置くバイオ医薬品企業。日本では2013年から事業を行っている。