ヤマト運輸(東京都中央区)、アサヒグループジャパン(東京本社・東京都千代田区)、西濃運輸(岐阜県大垣市)、NEXT Logistics Japan(ネクストロジスティクスジャパン、東京都新宿区)の4社はこのほど、水素を燃料とした燃料電池大型トラックを走らせ、水素燃料活用の可能性と実用性の検証を始めた。
国内商用車全体の温室効果ガス排出量の約7割は大型トラック由来だという(日野自動車調べ、2023年3月末時点)。大型トラック排出の温室効果ガスを減らして持続可能な物流を実現するため、水素を燃料とする燃料電池大型トラックを実際の輸送業務に使用して、その運用可能性・有効性を検証することにした、という。検証で使用する燃料電池大型トラックは、トヨタ自動車(愛知県豊田市)と日野自動車(東京都日野市)が共同開発した。
アサヒグループとネクストロジスティクスジャパンは、ビールやワイン、清涼飲料を積み込んだ検証トラックを、茨城県、東京都、神奈川県で走らせる。西濃運輸は、東京支店(東京都江東区)近隣の水素ステーションで検証トラックの燃料を満たし、東京都や神奈川県内の輸送業務に使用する。ヤマト運輸の検証トラックは羽田クロノゲートベース(東京都大田区)近隣の水素ステーションで燃料補充し、東京都、群馬県内で輸送業務を実施する。
検証項目は、ドライバーの使い勝手や水素ステーションでの燃料補充時間、燃料電池システム・電動システム全般の作動検証、環境や走り方の違いによる水素消費変化の把握、トラックの運転操作性など。