ギリアド・サイエンシズ(東京都千代田区)とNPO法人IBDネットワーク(熊本市)は5月19日の「炎症性腸疾患(IBD)を理解する日」に合わせ、潰瘍性大腸炎の理解を促進するための漫画「マンガで分かる!潰瘍性大腸炎患者さんのよくある質問」を制作。ギリアドのホームページに公開した。
制作には、全国のIBD患者の団体を組織化したIBDネットワークの患者たちのオンラインコミュニティー「Gコミュニティ」の協力を得た。漫画で取り上げたテーマは、▽潰瘍性大腸炎って何?▽元気な「寛解期」と調子の悪い「再燃期」がある▽症状が悪化するのはどんな時?▽学校生活と通院、入院の両立▽発病後、職場でいつ病気を伝えた?▽病気の子供への接し方▽楽しく旅行するには?▽好きな人ができた時、病気を伝えている?▽出産後の病気と育児―など多岐にわたる。患者らを対象に実施したアンケート結果を活用しながら、患者の実態により即した情報をまとめた、という。
内容を監修した北里大研究所病院特別顧問の日比紀文氏は「潰瘍性大腸炎の患者さんは発症時の年齢や性別、そのライフステージの状況によって日々の生活における疑問や心配事も変わってきます。最近の治療の進歩により、多くの患者さんは普通の生活ができるようになりました。情報が溢れる現代において、適切な情報を適切なタイミングで患者さんが入手することは治療を受ける上でも大切です。今回このように漫画という若い人にもなじみのある形式で分かりやすく情報を提供することは価値のあることだ」とコメントした。
潰瘍性大腸炎はIBDの一つ。厚生労働省の定める指定難病で、国内の推定患者数は 約22万人だという。