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藤沢里菜女流3冠(右)に花束を手渡す夫の横塚力七段=東京都千代田区のホテルニューオータニ、2025年1月24日

5連覇を夫・横塚七段が祝福 藤沢里菜3冠の女流本因坊就位式

 囲碁の女流本因坊5連覇を果たした藤沢里菜女流3冠(26)の第43期女流本因坊就位式が1月24日、東京都内のホテルで開かれた。5連覇を達成した藤沢女流3冠は「連覇はとても大変だが、これから少しでも連覇を積み重ねていけたらいい」と連覇継続への意欲を示した。昨年11月に入籍した囲碁棋士の夫・横塚力七段(30)も花束を手にお祝いに駆け付け「10連覇でも20連覇でも続けていただきたい」と5連覇を祝福した。

 藤沢女流3冠が5連覇を決めた第43期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負(共同通信社・日本棋院主催、JA共済連・共栄火災協賛)は昨年9月18日、岩手県花巻市の温泉旅館「佳松園」で第1局を開始。藤沢女流3冠の2連勝後、挑戦者の牛(にゅう)栄子四段(26)が2連勝で押し返す熱戦となったが、昨年11月15日開催の第5局は、本来の勝負強さを取り戻した藤沢女流3冠が制し、同じ年齢の実力者である牛四段の挑戦を退けた。

 今回の熱戦に触れた藤沢女流3冠は「2連勝後の2連敗でとても追い詰められた。2連勝後に3連敗した過去の苦い経験を生かして、二転三転してぐちゃぐちゃになった第5局を何とか勝つことができた」と厳しい戦いを振り返った。

 この日の就位式には関係者約80人が参加。5連覇達成を記念して協賛社のJA共済連・共栄火災両社はJAタウンギフト券やおコメ券の副賞を藤沢女流3冠に贈呈した。

副賞の目録を藤沢里菜女流3冠に手渡したJA共済連の細川雅史調査広報部長(左)
 

 主催者として賞杯や賞金、副賞を贈った株式会社共同通信社の三土正司社長は「藤沢女流3冠の5連覇達成とご結婚は、日本棋院が創立100周年を迎えた記念すべき年である昨年にふさわしい出来事だった」と藤沢女流3冠の“公私”にわたる慶事を祝った。

あいさつする株式会社共同通信社の三土正司社長(左)
 

 花巻市で開催の第1局を主催した岩手日報社の川村公司社長は、地元花巻東高OBの大谷翔平、菊池雄星両選手らの米メジャーリーグでの活躍などを例に挙げながら「女流本因坊戦第1局も長年開催している花巻は“パワースポット”になっている」と指摘し、多くの人に力や幸運を与える花巻の地で第1局を開催する喜びなどを述べた。

あいさつする岩手日報社の川村公司社長(左)
 

 藤沢女流3冠に允許状を授与した日本棋院の武宮陽光理事長は「実力者同士の熱戦となったが、いくつもの修羅場をくぐり抜けてきた藤沢さんが最後に、持ち前の素晴らしい実力を発揮して勝利を手にした」と藤沢女流3冠の頭一つ飛び抜けた勝負強さをたたえた。

藤沢女流3冠に允許状を授与した日本棋院の武宮陽光理事長(左)
 
来賓としてあいさつする宮本文義さん(左)
 

 藤沢女流3冠と家族ぐるみの付き合いがあるファンの宮本文義さんも来賓としてあいさつ。「今年は夫の横塚力さんの力も得てさらなる高みに前進されることを願っています」とファンを代表して今後の活躍に期待を寄せた。


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