全国信用組合中央協会は9月13日、地域活性化に貢献した取り組みなどを評価する「第3回しんくみブランド表彰」の結果を発表し、大賞に秋田県信用組合(秋田県)、優秀賞に四つの信用組合と信組職員1人を選んだ。
大賞の秋田県信用組合は、同県上小阿仁村(かみこあにむら)と「地方創生包括連携協定」を締結し、地域の特産品を活用して酒、ケーキ、パンなどの商品を開発、販売支援にも取り組んだ。村内の経営者らを対象に経営塾も開催し、過疎化の進む地域で自治体と連携して包括的な支援を続けた。
優秀賞は、茨城県信用組合(茨城県)、大東京信用組合(東京都)、第一勧業信用組合(東京都)、西海みずき信用組合(長崎県)のほか、広島市信用組合(広島県)の谷本邦弘氏が受賞した。
茨城県信用組合はJR東日本水戸支社との連携協定を活用し、駅ナカ商業施設・高級スーパー・鉄道バス荷物輸送などを利用した商談会の開催、首都圏駅構内での催事出店の機会を取引先に提供して販路拡大を支援した。
大東京信用組合は、取引先の中小企業・小規模事業者を対象に景況調査を半年ごとに実施。結果を小冊子にまとめ経営情報として提供し、取引先の課題解決などに役立ててもらっている。
第一勧業信用組合は小学生から社会人まで幅広い世代に金融経済教育の機会を提供。小学校に「お金に関する書籍」を寄贈したほか、大学生や大学院生に「金融論」「ファイナンス論」の授業で信用組合の具体的な取り組みを講義した。
西海みずき信用組合は廃止店舗を活用して、若者や市民の交流活動を支援する「チャレンジスペース」を運用。若者の挑戦や周囲からの応援がもらえる環境をつくり上げることに寄与している。
広島市信用組合の谷本氏は1991年から陸上競技の公認審判員を務めており、競技会を通じて少年少女の健全育成を支えるなど、地元コミュニティーと一体となった活動を続けている。
「しんくみブランド表彰」のほか、社会貢献型クレジットカード「しんくみピーターパンカード」を通じた寄付活動の取り組みを表彰する「第1回しんくみピーターパン大賞」の受賞先も決まり、群馬県自閉症協会へ寄付活動を行った群馬県信用組合協会(群馬県)が大賞に選ばれた。