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坪田譲治文学賞に「ぼくんちのねこのはなし」 著者いとうさんの亡き飼い猫がモデル

くもん出版 「ぼくんちのねこのはなし」(著者・いとうみく、絵・祖敷大輔)

 

 くもん出版(東京都品川区)刊行の児童書「ぼくんちのねこのはなし」(著者・いとうみく、絵・祖敷大輔)が2023年3月、第38回坪田譲治文学賞を受賞した。

 著者のいとうみくさんは「今作は、自分自身と闘病の末に亡くなった飼い猫をモデルにするという、初めての手法で書いた作品。本賞には過去に何度かノミネートされたことがありますが、この作品で受賞できて嬉しい」と話した。いとうさんは神奈川県生まれ。「糸子の体重計(童心社)で日本児童文学者協会新人賞、「空へ」(小峰書店)で日本児童文芸家協会賞、「朔と新」(講談社)で第58回野間児童文芸賞などを受賞している。

 同書は、動物と暮らす中で避けられない介護や治療の現実を背景に「猫との別れ」を描く。「命」と「家族」の問題を読者に考えさせる児童文学だ。2021年11月29日刊行、定価1430円。

 坪田譲治文学賞は、岡山市出身の児童文学者・故坪田譲治氏のすぐれた業績を称えるとともに、市民の創作活動を奨励し、市民文化の向上を目的に創設された。「大人も子どもも共有できる世界を描いたすぐれた作品」を基準に、受賞作を選定している。

 


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