国際大会などで活躍したスポーツ選手をたたえる「2023年度上月スポーツ賞」(上月財団主催)を受賞した卓球選手の戸上隼輔さん(22)=井村屋グループ=が5月14日、東京都内の上月財団を訪れ、コナミグループ社長の東尾公彦・上月財団専務理事から同賞の表彰状やトロフィーなどを受け取った。
卓球男子パリ五輪代表の戸上さんは「ブラジルを皮切りに来週から始まる海外遠征で良い結果を出し、これまで応援してくれた人たちの期待に応えたい」と今後の活躍を誓った。
戸上さんは21年度に続き、2回目の上月スポーツ賞受賞。今回は、22年9~10月に中国で開かれた世界卓球選手権成都大会・男子団体での銅メダル獲得が受賞理由。
戸上さんと談笑した上月財団の東尾専務理事は、今年1月の「全日本卓球選手権大会」での戸上さんと張本智和選手とのシングルス決勝の熱戦に触れ「(敗れたが)戸上さんにとって良い経験になったのではないか」と述べ、戸上さんの一段の成長とパリ五輪での活躍に期待を寄せた。
23年度の上月スポーツ賞は30人が受賞。戸上さんは、東京都内で昨年9月7日開かれた同賞の表彰授与式に都合で出席できなかったため、上月財団をこの日訪問した。
戸上さんは2018年度に上月財団から助成金を交付される「スポーツ選手支援事業」の認定選手に選ばれている。上月財団はこれまでに、将来有望なジュニアアスリート、延べ1410人に助成金を交付(23年9月時点)。助成金額はこれまで年間60万円だったが、23年度の交付分から小学生・中学生アスリートは年額90万円、高校生・大学生アスリートは年額120万円にそれぞれ増額している。
認定当時を思い出した戸上さんは「スポーツ選手支援事業認定式は上月スポーツ賞表彰式と併せて開かれており、式典会場に行くと世界で活躍する有名スポーツ選手がたくさん目の前にいた。すごい世界と思った。いまその同じ世界に自分が立つことができてうれしい」と語り、国内トップ選手の背中を追っていた自分を振り返った。
今夏のパリ五輪に向けて準備を進める戸上さんは、出身地の三重県津市や中学2年から高校卒業までの4年半を過ごした第二のふるさと山口県の人々の応援が日々のやる気や活力につながっているという。戸上さんは「津市の方にはたくさんサポートしてもらっている。山口県も大きく成長する機会を与えてくれた」と述べ、ふるさとの人々の日ごろの支援活動に感謝した。