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ビュッフェフェア「ストロベリーフェア~フランスグルメ紀行~」の料理

“旅行者”ニーズの多様化に対応 ビュッフェやアメニティー強化

 東京ディズニーリゾート観光を目的としたファミリー層の利用が多いオリエンタルホテル東京ベイ(千葉県浦安市)の平日お昼。ちょうど宿泊客の多くが東京ディズニーリゾートを楽しんでいる時間帯で、ロビー周辺は人もまばらで静かだが、ロビー先のホテル内のレストラン「グランサンク」は大勢の人でにぎわっている。

イチゴマスタード(左)を添えたフランスアルザス地方の煮込み料理「シュークルート」

 このレストランでは旬のイチゴとフランスの郷土料理をテーマにしたビュッフェフェア「ストロベリーフェア~フランスグルメ紀行~」が1月31日から始まっており、客が持つトレーには、フランスの伝統菓子などをトッピングしたイチゴ盛りだくさんのスイーツや、アルザス地方のキャベツとソーセージの煮込み料理で真っ赤なイチゴマスタードを添えた「シュークルート」、タラとオリーブを合わせたプロヴァンス地方の伝統料理「ブランダード タプナード」など特色あるフランス郷土料理が載っている。注文するとイチゴクリームをかけてくれるストロベリーモンブランのテーブル前には数人が順番待ちしている。

人気のイチゴスイーツのトッピング例

 平日のランチは時間無制限で料金は大人1人当たり5千円。普段のランチよりは値は張るが、ちょっとした観光気分を味わえるこの種の特別企画ビュッフェの人気は堅調という。ホテルの担当者は「近隣にお住まいの方の利用も多く、ランチのビュッフェは人気です。個室スペースもあって平日は時間無制限でお過ごしいただけるのでグループの会合的な集まりにもご利用いただいているように思います」と話す。

ビュッフェフェア開催中のオリエンタルホテル東京ベイのレストラン「グランサンク」の入り口=2026年2月24日、千葉県浦安市

 政府観光局が2月発表した、1月のインバウンド(訪日客)は前年同月比4.9%減で、月比で前年を下回ったのは新型コロナ禍の2022年1月以来4年ぶりという。コロナ禍ではインバウンドがコロナ禍前の100分の1以下に減少したため、日本人の国内旅行市場に注目が集まった。観光庁の有識者検討会が22年まとめた提言書「アフターコロナを見据えた観光地・観光産業の再生に向けて」では「近隣地域内での観光(いわゆるマイクロツーリズム)の増加」などコロナ禍で生じた観光の“新たなニーズ”に的確に応える必要性を強調していたが、近隣の人を引き付ける都市部ホテルの以前にも増したビュッフェ充実の取り組みなどは「ちょっとした観光気分を味わえるマイクロツーリズム」的なものとして人気なのかもしれない。

 同提言によるとコロナ前の国内旅行市場の約8割は日本人旅行者によるもの、という。中国政府の日本への渡航自粛の呼びかけの影響で訪日中国人客の減少(1月は前年同月比60.7 %減)が続く現在、訪日客の変動をにらみつつ、国内近隣旅行者の多様な観光ニーズにもきめ細かく対応する懐の深い柔軟な取り組みが、観光事業者にあらためて求められている。

子ども用パジャマは3サイズを用意。オリエンタルホテル東京ベイの宿泊者専用アメニティー施設

 ビュッフェの充実以外にも、近年はスキンケアや入浴剤などのホテルのいわゆる「アメニティー」も、宿泊者の特性や好みの細分化に応じて、提供するアメニティーの種類や品ぞろえを以前よりさらに増やすなどして、宿泊者・利用者の多様化するニーズに応える取り組みを強化している。また宿泊者が無料で利用できるいわゆる「宿泊者専用ラウンジ」のサービス内容も多様な客層に応じて内容を充実させている。

オリエンタルホテル東京ベイの宿泊者専用ウェルカムラウンジにある綿菓子マシン

 例えばオリエンタルホテル東京ベイでは、小さな子ども向けアメニティーに力を入れており、パジャマのサイズは90センチ、110センチ、130センチの3種類を用意している。またロビー前の宿泊者が無料で利用できる宿泊者専用ウェルカムラウンジには大人向けのアルコールサービスのほかにも、パンケーキや綿菓子を作るマシンやキャンディー、チョコレート、ラムネなどカラフルなお菓子のコーナーを設けるなどして、小さな子どもでも楽しめる工夫をしている。

 またロビー付近の壁や床に投影した、手や体を動かしたりすると動物キャラクターが動き回るプロジェクションマッピングは子ども連れのファミリーに人気で、親と一緒に小さな子どもが飛び跳ねたりしていた。

手を動かしたりすると動物キャラクターが動き回るオリエンタルホテル 東京ベイのプロジェクションマッピング

 オリエンタルホテル東京ベイの「ストロベリーフェア~フランスグルメ紀行~」は5月8日まで開催。同ホテルのほか、同じグループホテルの神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市)、オリエンタルホテル福岡 博多ステーション(福岡市)、沖縄ハーバービューホテル(那覇市)、オリエンタルホテル沖縄リゾート&スパ(沖縄県名護市)の4ホテルでも同じ期間、ホテル内のレストランで同フェアを開いている。3月14日からフランス料理のメニューは変更される。料金や利用時間などは各ホテルで異なる。詳細は各ホテルのホームページ。


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