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ザ・ロビーで味わえるトムヤムクン

人生最高のトムヤムクンに出合う ザ・ペニンシュラ東京の「テイスト・オブ・タイ」 8月11日まで

 世界三大スープとは一般的に、フランスのブイヤベース、中国のフカヒレスープ、タイのトムヤムクンといわれている。もちろん、ウクライナのボルシチ、日本のみそ汁などを挙げる人もいるだろう。それぞれのスープには、土地の歴史が刻まれ、風土に根ざした食材と丁寧な調理がそこに生きる人々の心と体を温めてくれる。

 都心にあるラグジュアリーホテルとして知られる「ザ・ペニンシュラ東京」の「ザ・ロビー」で8月11日まで、「Tastes of Thailand」(テイスト・オブ・タイ、タイの味)と称し、本格的なタイ料理を堪能できるイベントを開催している。

 これまで、筆者はタイ料理が好きで、都内、神奈川県、埼玉県のほか、タイの首都バンコクなど各地で食べ歩いてきた。実は、今回、ザ・ペニンシュラ東京のイベントで出会ったトムヤムクンは、わが人生の中で最高の一皿といえるレベルであった。

 この猛暑に最高のトムヤムクンをはじめとした、タイ料理でパワーアップをしてはいかが?

「テイスト・オブ・タイ」の案内がされているザ・ロビー
 
「ティプタラ」料理長のモンニパ・ルソングさん
 

▼異なる味覚が仲良く同居

 ザ・ペニンシュラ東京では、同ホテルのほか世界11都市(全11軒)のザ・ペニンシュラホテルズの体験を「東京」でも体感できるよう、さまざまなコンテンツやプロダクトを提供している。今回のプロモーション「テイスト・オブ・タイ」は、ザ・ペニンシュラバンコクのタイ料理レストラン「ティプタラ」の本格的な味を東京で体験できるというものだ。

 このプロモーションの開始に合わせ、2022年から「ティプタラ」の料理長に就いているモンニパ・ルソングさんが期間限定で来日しており、料理への思いなど話をうかがった後、ホテル内1階の「ザ・ロビー」で食事をすることができた。ルソング料理長は、自家製のカレーペーストやソースにこだわり、旬の食材を生かした、伝統的だがオリジナリティーがあるタイ料理の作り手をして知られる。

 コースメニューとアラカルトに分かれ、今回は、「前菜」「スープ」「メイン」「デザート」の計4品コース(7000円=サービス料・税込み)を選んだ。このほか、前菜かスープのどちらかを選び、メイン、デザートの計3品コース(5200円=同)も用意されている。コースメニューでは、二つの料理からどちらかを選ぶ。

 前菜は、「ソムタム タイ(グリーンパパイヤのスパイシーサラダ)」「ヤムヌアヤーン(牛フィレ肉のサラダ)」のどちらかで迷ってしまった。牛フィレ肉という響きに負けてしまい、後者を注文。ミント、スパイシーなライムドレッシングのさわやかな酸味に出合うと、一気にバンコクに連れていかれたようだ。

 次にスープだ。「トムカーガイ(鶏胸肉のココナッツミルクスープ)」、または「トムヤムクン メナム」を選ぶのだが、ここはトムヤムクンの「一択」しかない。テナガエビ、定番のレモングラス、ライム、小粒なバーズアイ唐辛子、スープの上にはパクチーが盛られ登場した。

 これまで、数多くのトムヤムクンと出合ってきたが、正直言ってこれほどスープの味の重層さを感じたことはなかった。スープを口にしたファーストアタックは、まず甘かった。スープが舌の上を移動するにつれて、魚介の深みのあるだしのうまみを感じ、その次にレモングラスなどの酸味がやってきた。そして、スープを飲み込むと、上品な辛さが余韻として舌に残った。1杯のスープに、甘み、うまみ、酸味、辛さという異なる味覚が絶妙なバランスで、仲良く同居していた。

ジャスミンライス付きの北海道産ホタテと卵のカレー炒め「ホイシャル ヤン パッポンカリー」
 
もち米とタイ産マンゴーのデザート「カオニャオ マムアン」
 

▼「バンコクに旅したかのように」

 3品目はメイン料理で、いずれもジャスミンライス付きとなる、北海道産ホタテと卵のカレー炒め「ホイシャル ヤン パッポンカリー」か、鴨のコンフィとトロピカルフルーツのレッドカレー「ゲーン ペットペットヤン」を選択する。どちらも食べたかったが、テナガエビのトムヤムクンで魚介のだしに感動した流れでホタテに気持ちが傾いた。「ホイシャル ヤン パッポンカリー」は、タイセロリ、牛乳などが使われ、落ち着いた辛さにまろやかさを感じさせる一品だった。

 最後のデザートは、もち米とタイ産マンゴーのデザート「カオニャオ マムアン」か、フライドバナナのグリーンライス包み ココナッツアイスクリームの「カオマオ トーツ アイティームガディ」のどちらかで迷う。ここは、マンゴーという言葉に引っ張られ、カオニャオ マムアンを注文。もち米にプラスされた塩味が、マンゴー自身の甘さをより引き立てていた。

 メニューはコース料理のほか、アラカルトメニュー(2100円から=サービス料・税込み)も計14種類用意されている。料理の選択に迷う方もいるだろう。メニュー表には、シェフおすすめのメニューが記号で示されているから、それを参考にするのもよいだろう。

 また、宗教上の食生活制限や、アレルギー対策などの観点から、メニュー表の各料理にはグルテン、ナッツ類使用メニューと明記されているほか、ベジタリアンメニュー、ポーク使用メニュー、スパイシーメニューが注文前に分かるようにしてある。

 ザ・ペニンシュラホテルズ日本地区ブランドパートナーシップ&コミュニケーションマネージャーの鮫島由里子さんは「ザ・ペニンシュラホテルズは東京を含めて、世界12都市に12軒のホテルを展開するスモールラグジュアリーホテルグループです。ワンファミリーオーナーによる小さなホテルグループだからこそ、本社はもちろん、海外の姉妹ホテルと密につながりがあり、東京または他のホテルにおいて、別の姉妹ホテルのプロダクトやコンテンツをご紹介する機会を多く創出しております」とした上で「今回のプロモーションでもシェフがドレッシングやソース、カレーペーストなどすべて手作りにこだわった『ティプタラ』の味とともに東京からバンコクに旅をしたかのようなご体験をお楽しみいただけるとうれしいです」と語った。

 また、今回の「テイスト・オブ・タイ」の期間中、「ザ・ロビー」では、同プロモーションに合わせて創作されたカクテル、モクテル(ノンアルコールカクテル)、シンハービールなども用意され、飲み物と料理との組み合わせも楽しめそうだ。

丸の内仲通り側のエントランス(ホテル裏手)
 

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