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高次脳機能障害の理解促進に努める「高次脳機能障害家族の会さやま」の小森洋子代表

“見えない障害”への理解促進を 高次脳機能障害の周知など応援 146の活動・研究に助成、大同生命厚生事業団

 社会課題の解決に寄与する活動・研究に対して1974年度から毎年、助成金を贈呈している大同生命厚生事業団(大阪市)はこのほど、2026年度に助成する対象活動・研究146件を選び、総額2400万円を対象の団体・個人に贈った。

 26年度は助成金を希望する応募は283件に上り、有識者7人の選考委員が助成対象者・団体を選定。近畿、関東の両地区別に「助成金贈呈式」を開催した。関東地区の贈呈式は9月30日、東京都内で開き、研究者2人と23の団体の代表らが出席。大同生命厚生事業団の藤田広行理事長は「超高齢化や障害者・健常者との共生、子どもの貧困、児童虐待など多くの社会課題を抱えている中、保健・医療・福祉の研究やボランティア活動の役割は重要で、今後ますます重みを増してくる。当財団もこれらの課題解決に積極的に取り組んでいきたい」とあいさつした後、を研究者や団体代表らに一人一人に手渡した。

大同生命厚生事業団の藤田広行理事長(右)から「贈呈状」を受け取る、前橋市の子ども食堂運営団体「こまがたつくし」の輪島政子代表=2026年9月30日、東京都港区のホテルアジュール竹芝

 

 埼玉県狭山市で2018年に「高次脳機能障害」に関する正しい知識の普及を目的に「高次脳機能障害家族の会さやま」を立ち上げた代表の小森洋子さんは、息子が小学6年生の時、交通事故に遭いこの障害を負った。

 小森さんは「高次脳機能障害は“見えない障害”と言われており、この障害の存在自体があまり知られていません。高次脳機能障害本人が安心して生活する上で周囲の理解は欠かせません。もっとこの障害について知ってもらいたく、地元行政の支援を得て家族会を立ち上げました。発足当初は参加者が少なかったですが、専門家を招いた講演会の開催などで徐々に理解が広がり、現在は家族や支援者など約40人が会のメンバーとして普及活動に取り組んでいます」

 今回の助成金12万円はこの障害の啓発活動で配るちらし代などに充てたい、という。

 高次脳機能障害は、病気や事故に起因すると認められる記憶障害や注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語、失行、失認など「認知機能の障害」。厚労省によると、患者数は全国で約23万人と推計されている。外形からは障害の判断がしにくく「見えない障害」ともいわれている。このため高次脳機能障害者の自立や社会参加を支援する目的の「高次脳機能障害者支援法」が今年4月から施行されている。

関東地区の助成金贈呈式で記念撮影する出席者ら関係者

 

 助成金制度は大同生命厚生事業団発足の1974年度から毎年度実施。助成金額は1件原則12万~36万円で、優秀な案件は50万円まで増額する。今回の26年度を含めた累計助成金額は18億1357万円、累計助成件数は5121件に上る。26年度の助成146件は同事業団ホームページに掲載している。


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