五輪出場など世界での活躍を目指す将来有望な若手スポーツ選手の競技生活を応援する上月財団(東京都港区)の「第25回(2026年度)上月スポーツ選手支援事業」認定式が9月1日、東京都内で開かれ、同財団が9月から来年8月まで月10万円、年間計120万円の助成金を交付する選手に「認定書」が手渡された。
認定式には助成金を交付される選手72人(小学生~大学生)のうち69人の選手が出席。冒頭あいさつした上月財団の村田哲也常務理事は「25回目を迎える今回は146件の応募の中から、次世代を担う16競技の選手72人を選定しました。今回も含めこれまでに助成金を交付したアスリートは延べ1641人に上ります。うち延べ387人がオリンピックに出場し、102人がメダリストになりました。次代を担う皆さんも、2028年ロサンゼルス夏季オリンピックなど、次のステップに向けてさらに成長されることを期待しています」と述べた。
来賓の河合純一・スポーツ庁長官、森岡裕策・日本スポーツ協会専務理事もあいさつし、「皆さまのご活躍が、感動と勇気、希望を多くの人に届けていることにあらためて敬意を表したい」(河合氏)、「(今回の助成金を糧に)それぞれの目標に向かってスポーツに打ち込んでいただきたい」と話した。
助成金は、選手が活動資金に頭を悩ませることなく、トレーニングなどスポーツ活動に打ち込める環境づくりに役立ててもらうことが狙い。認定式では選手一人一人の名前が呼ばれ、選手は緊張した面持ちで、山口香・上月スポーツ選手支援事業選考委員長から認定書を受け取っていた。

選手を代表して「誓いの言葉」を述べた山口県柳井市立柳井中学2年の舛田舞羽選手(バドミントン)は「今日ここにいる私たちはそれぞれの競技は違いますが、一人一人が夢や目標を持ち、その夢をかなえるために毎日の練習に取り組んでいます。私の将来の夢はオリンピックに出場し世界で活躍できる選手になることです。いつか良い結果を報告し、応援してくださる人に恩返しができるよう頑張ります」と意気込みを示した。

この日は、これまでに助成金を交付された選手のうち五輪や世界選手権などで優秀な成績を収めた選手をたたえる「2026年度上月スポーツ賞」の表彰式も行われ、コナミグループの東尾公彦社長が、受賞者10人に表彰状やトロフィー、総額4300万円の賞金目録を手渡した。
10人の受賞者は、体操の杉原愛子、田中沙季、南埜佑芽の3氏、スキーの堀島行真氏、スケートの鍵山優真 、坂本花織、佐藤駿、高木美帆、中井亜美、中田璃士の6氏。
10人を代表して、26年ミラノ・コルティナ冬季五輪銀メダルの坂本さんと、同五輪銅メダルの高木さんが謝辞を述べた。
坂本さんは「3月に現役を引退し、いまはプロスケーター、コーチ見習いとしてスケートリンクに立っています。上月スポーツ賞のような素晴らしい賞を獲得できるような選手をこれからどんどん輩出していきたい」と後進育成への抱負を述べた。

高木さんは「3月に現役を引退しましたが、独りではここまで来ることはできなかった、とあらためて感じています。皆さんの支えがあってこその五輪での結果(成績)であり、今回の受賞だと受け止めています。現役生活を通じて(競技のために使える)お金がたくさんあれば強くなれるわけではないけれども、強くなるために(何が必要か)突き詰めれば、突き詰めるほどお金が必要になることを学びました。(上月財団の助成金のように)お金が必要な時に支援を受けられたことは本当にありがたかったと感じています」と現役時代を振り返った。

今後については「指導者になる予定はないですが、スケートを通じて学んだ経験や知識を生かして、社会に何かしら貢献できるような活動をしていければと思っています」と述べ、「これからの日本のスポーツ界を背負って戦う選手たちの未来が明るく輝くことを心から願っています」と後輩たちの活躍に期待を寄せた。
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