組込み型フラッシュメモリのIPコア(設計情報)開発のフローディア(東京都小平市)はこのほど、投資ラウンドのシリーズDで約10.5億円の資金調達を行ったと発表した。今回の増資に参加したのは稲畑産業(大阪市)と投資会社のサイプレスキャピタル(香港)で合計8.5億円。今年3月の日本政策金融公庫による新株予約権付融資2億円を加えて総額約10.5億円となった。
フローディアは今回調達した資金を使って、主力事業の組込みフラッシュメモリIPコアの半導体メーカーなどへの営業活動強化と、フラッシュメモリの素子を応用した超低消費電力でAI演算処理を行うCIM (Computing in Memory)チップの開発を加速させるとしている。
今回の投資ラウンドに参加した稲畑産業は、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂の部門で広く海外で事業を展開しており、そのネットワークを活用してフローディアの海外営業を支援する予定。
フローディアはこれまでに、官民ファンドの産業革新機構から分割発足したINCJ(東京千代田区)や半導体大手UMC傘下のUMCキャピタル(台湾)、最先端半導体の設計会社ファラデー・テクノロジー(台湾)、帝人(東京都千代田区)などから約39億円の資金調達を行っており、今回の調達額を加えると累計資金調達額は約49.5億円となる。