伊豆半島にある上原美術館(静岡県下田市)は、「仏教館」で企画展「きれいな仏像 愉快な江戸仏」を2023年9月24日まで開催している。
同美術館によると、伊豆の仏教美術調査を40年継続しており「伊豆には平安時代や鎌倉時代の古い仏像が多く残されているが、その周囲には調査でも見過ごされる小さく魅力的な仏像がたくさんある」という。企画展では、上原美術館が所蔵する平安・鎌倉時代の「きれいな仏像」と、調査で見いだした伊豆の「愉快な江戸仏(えどぶつ)」を合わせて紹介する。
「愉快な江戸仏」は、普段は見ることの少ない江戸仏21体を展示。「河津町・林際寺に伝わる誕生仏は、拳を振り上げるプロレスラーのようにも見える」といい、また「南伊豆町・青龍寺に伝わる不動明王像は、木材の前面のみを彫り出していて、トーテムポールのような力強さがある」などと紹介している。
「きれいな仏像」では、上原コレクションを代表する仏像の一つである「十一面観音像(平安時代/10世紀、重要美術品)や、新収蔵の鎌倉時代の阿弥陀如来像も初公開する。
「近代館」では、新収蔵・初公開となる鏑木清方(かぶらき・きよかた)の「木母寺夜雨(もくぼじよさめ)」を中心に、松林桂月、小林古径、牛島憲之など上原コレクションの絵画から雨にまつわる作品を展示している。
概要は以下の通り。
会場:上原美術館 仏教館・近代館
【仏教館】企画展「きれいな仏像 愉快な江戸仏」
【近代館】企画展「上原コレクション名品選 雨をたのしむ」
会期:~9月24日(会期中無休)
料金:一般1000円、学生500円、高校生以下無料