英国の保証有限責任会社アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドの国際ネットワーク「EY」の拠点の一つEY Japan(東京都千代田区)はこのほど、EYが世界11カ国で実施した高等教育に関する調査の結果を発表した。大学生・大学院生の3分の1が自身の大学について「否定的または可もなく不可もない」と回答。EYは「世界の大学教育は期待に応えていない」としている。
調査は日本、オーストラリア、カナダ、インド、アイルランド、ニュージーランド、サウジアラビア、シンガポール、アラブ首長国連邦、英国、米国の11カ国の大学生・大学院生3000人以上に対するグループ対話で得た回答と大学トップへのインタビューを基にまとめた。
調査では、質の高い教育を最優先事項として挙げている学生が83%に上った。特にオンライン学習に対する不満は強く、オンライン学習の質に対する満足度は最も低かった。
学生が投資を望む分野は「より効果的なオンライン教育提供に向けた教職員への研修の提供」(45%)「より優れたオンライン学習教材の開発」(41%)「学生に対する効果的なデジタル学習へのさらなる支援」(40%)などで、オンライン学習関係の要望が多かった、という。