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腱の再生を促進する画期的なコラーゲン繊維シート発売 スミス・アンド・ネフュー、世界10万以上の手術例

(中央)日本で初めて「REGENETEN インプラント」を使用した日本肩関節学会・菅谷啓之 理事長(第50回日本肩関節学会学術集会)

 

 グローバル医療技術企業のスミス・アンド・ネフュー(イギリス、ロンドン)はこのほど、肩腱板(かたけんばん)損傷の治療のための新しい治療製品「REGENETEN(リジェネテン)インプラント」の販売を開始したと発表した。また同製品は今年、保険診療の使用を厚生労働省から認可された。

 肩腱板とは、肩の関節を安定させるための筋肉のことで、肩の使い過ぎや老化などで損傷することがある。同社によると、リジェネテンインプラントはコラーゲンを使用した腱再生誘導インプラントで、ウシアキレス腱由来I型コラーゲンから精製されたコラーゲン繊維シートが腱組織のベースとなり、既存の腱と一体化して損傷した腱の修復を促進する。リジェネテンインプラントを肩腱板の損傷部に固定すると、腱組織がシートの気孔内に入り込み、既存の腱の厚さが約2mm増す。腱組織がインプラントに入り込むまで約12週間、約6カ月で完全に吸収され既存の組織と一体化する、という。

 同社の発表によると、リジェネテンインプラントはすでに、アメリカやヨーロッパをはじめ多くの国で肩腱板断裂手術への新たな治療オプションとして採用されており、すでに10万症例以上の手術が行われている。

 スミス・アンド・ネフュー日本法人の代表取締役社長、土橋慎也氏は「リジェネテンインプラントは、整形外科分野における日本初の腱再生誘導インプラント技術として、多くの臨床研究論文が発表されている。この画期的なソリューションを提供することで、日本の腱板損傷疾患を持つ患者により有効な治療をサポートできることを願っています」とコメントしている。

 


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