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文科省内で記者会見する実行委員たち

「アイランダー高校生サミット」を12月に開催 離島の高校生らが参加呼びかけ 島ならではの魅力や悩みを発信へ

 大正大学(髙橋秀裕学長)と公益財団法人日本離島センター(野口市太郎理事長)は、全国の離島の高校生たちがオンラインで集う「アイランダー高校生サミット」を12月9日、10日に開催することを発表した。サミットの運営は高校生と大学生、計9人の実行委員が担当。8月3日に文部科学省内の記者クラブで会見し、実行委員たちが意気込みや、島への思いを語った。

 今回のサミットのテーマは「思い合って、高め合って、日常に続いていく」だ。2日にかけて、交流会やグループワークなどを実施する。つながりを作りたいグループ、島の問題を解消するためのグループ、チャレンジしていることを共有するグループの三つに分かれて話し合う。それぞれの島の魅力や悩みを共有してアイデアをまとめ、サミット閉幕後に発信する。

 実行委員長を務める菊地琉生さん(大正大学4年)は、今回のサミットについて「活性化など具体的なアイデアを出してもらう。人とのつながりをつくることも目指し、島の垣根を超えた絆を育んでいきたい」と話した。

東京都新島出身で実行委員長を務める菊地さん

 沖縄県石垣島にある泊高校に通う次呂久千華ジェイド(じろく・ちか・じぇいど)さんは、サミットに参加した理由について「人と人とのつながりを大事にしていきたいと思っている。絶対に出会うことのなかった石垣島の人と北海道の人が出会えた。島と島との架け橋のような存在になりたい」と意気込みを語った。

「歴史や文化の交流がしたい」と話す次呂久さん

 島根県の隠岐島前高校出身で、現在は大正大学に通う山口結衣さんは「つながることが難しい離島にいるからこそ、人とつながることができることの大切さを感じる。素晴らしいものが完成するのではないかと期待している」とサミットへの熱い思いを語った。

離島に恩返しがしたいと語る山口さん

 大正大学と日本離島センターはサミットのサポート役となるという。大正大学の山本繁特命教授は「(離島の活性化のために)離島の高校生たちが議論することで、アントレプレナーシップ(起業家精神)を身につけ、参加メンバーの一人一人に、マーケティングやマネジメント、情報発信など、さまざまな力をつけてもらいたい」と学生主体のサミット開催の狙いを強調した。

 昨年は「アイランダー高校生サミット」を試験的に開催し、全国11校から35人の学生が参加した。本格開催となる今回は9月23日から100人の高校生を募集する。詳細はホームページへ。


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