愛知県大府市はこのほど、愛知用水の水源「牧尾ダム」を有する長野県王滝村、木曽町と「水源の森林の保全・育成に関する連携協定」を締結した。
今回の協定は、2024年度から国内に居住する個人に対し均等に「森林環境税」が課税され、集まった財源は森林の面積や林業就業者数、人口などによって地方自治体に配分されることを背景にしたもの。この財源を元に、3自治体は木曽川の水源地である森林を保全・育成して次世代に引き継ぐために連携し取り組む。
具体的な連携協力内容は、水資源の涵養や森林の保全・育成の啓発活動のほか、王滝村、木曽町の木材業者と大府市内の事業者とのビジネスマッチング、木材を活用したワークショップ開催、木材の有効活用に向けた木材玩具・遊具の整備、木材の利用を通じた脱炭素の啓発などの取り組みを予定。
愛知県大府市は「森林は、水資源の貯留や洪水の緩和、水質の浄化など、市民生活に欠かせない重要な役割を担っている。一方、王滝村、木曽町には、伐採適齢期を迎えた森林が数多くあり、森林の保全・育成や林業の振興のため、木材の利用の拡大が求められている」としている。