24時間健康相談などを手がけるティーペック(東京都台東区)は、直近15年以内にがんに罹患した経験のある20~70代の男女に、がん治療について実態調査を実施。「健康診断の普及で発見できる機会が増えている」などとする結果を公表した。
調査は、2022年8月9~12日にインターネットで、20~79歳の男女で直近15年以内にがんに罹患した人を対象に行い、879人から有効回答を得た。がんと診断されてからの期間は0-1年215人、1-3年222人、3-6年220人、6-10年112人、10-15年110人。
がん発見のきっかけは、健康診断が最多で、続いて別の疾病の検査時に発見されるというケースが多かった。特に子宮がん、卵巣がんなど女性特有のがんは、別の疾病の検査で発見されることが多く、乳がんは「自身で気付く」ことが最多だった。「罹患者数上位の大腸がん、前立腺がん、胃がんは、健康診断で発見されることが多いことがわかった」という。
治療費などについては、自己負担費用の総額は平均56万円、通院時にかかる医療費以外は平均13万円で、ステージが上がるほど費用は増加傾向がみられた。自己負担費用の総額をがん種別で見ると、比較的少ないのは大腸がんや前立腺がん、子宮がん。多いのは乳がん、肺がんだった。
仕事継続に必要なサポートについては、「精神面・体力面の回復」「上司や同僚の理解・協力」という声があったといい、ティーペックは「早期発見は治療期間や費用の双方の軽減になる。精神面のサポートには保険の付帯サービスを活用してほしい」としている。