b.[ビードット]
晴れた日のANAインターコンチネンタル石垣リゾート(同ホテル提供)

「ときどき深呼吸~石垣島編①=ホテルを楽しむ」 石垣島で非日常的な体験を満喫 ANAインターコンチネンタル石垣リゾート滞在記

 コロナ禍も落ち着き、家族で、夫婦で、恋人と、友人と・・・、と今年の旅の計画を立てている方もいるだろう。旅行予算にも配慮しなければと思いつつ、一方で、せっかく行くのであれば、「非日常的な体験を満喫できる」場所に身を置くことも一案だろう。

 その一つが、沖縄県石垣島で、羽田空港から石垣空港まで約1950キロ、3時間半弱のフライト時間だ。今回は、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートを拠点にしながら、マリンスポーツ、食、お酒、そして人に出合い、土地の空気をたっぷり吸い込み、深呼吸をすることができた、そんな石垣島の滞在記をお伝えしたい。1回目は「ホテルを楽しむ」、2回目は「街を楽しむ」とそれぞれ報告する。

部屋から海が眺められる「ベイウィング」の一室
 
ロマンティックディナーを味わうプールサイドのカバナ
 

▼海を感じ、「島の横綱クラス」に泊まる

 日本一早いといわれる「海開き」を3月15日に行った石垣島。ここを17~19日の日程で訪れた。石垣空港からタクシーに乗り約10分で、島の東部に位置するANAインターコンチネンタル石垣リゾートに到着。空港からの移動中、運転手さんが「どこに宿泊するのか」と聞いてきた。ANAインターコンチネンタル石垣リゾートと答えると「あそこは島の中で横綱クラスのホテルだ」とうれしそうに教えてくれた。

 広大な敷地に四つの宿泊棟が建ち並ぶ。最上級のクラブインターコンチネンタルから、ファミリー層向けにぴったりなコーラルウィングなど、建物ごとにホテル滞在の楽しみ方ができる。今回、案内役を務めてくれた、ANAインターコンチネンタル石垣リゾートのアシスタントマーケティングマネージャーの野口真里亜さんによると「同じリゾートではありますが、特色の異なる宿泊ウィングを有していることで、これまで四つの全ウィングに滞在されたお客さまもいらっしゃいます」という。

 今回、私が2泊したのが、最上級のクラブインターコンチネンタルの次のクラス「ベイウィング」のデラックスベイルーム(1室2名朝食付き4万円~)。部屋からは、海を眺めることができ、室内のお風呂に入りながらでも、海を感じることができる。ベランダにはいすが置かれ、オリオンビール缶を片手に風に吹かれながら、海を見渡すという、リゾートならではの時間が過ごせる。

シャンパンを注ぐ、レストラン「サルティーダ」のマネージャーのガガン・シンさん
 
メインディッシュの肉料理
 

▼風を感じ、特別な時間を過ごす

 「おなかがすいた~」。この日の夕食は、ベイウィング前の「サンセットプール」にあるプライベートカバナで、ロマンティックディナーを味わった。完全予約制で、島の恵みを取り入れたコース料理を堪能できる。料理に加え、シャンパン付きコース(2名、6万円税込み、サービス料含む)や、ワインの飲み比べができる「ワインペアリングコース」(同、7万8千円税込み、サービス料含む)などのコースが用意されている。ノンアルコールのメニューもある。

 この日は、曇り空だったが、天気のよい日は、風に吹かれ、サンセットを見ながら、おいしい料理、ドリンクを味わい、特別な時間を過ごすことができる。この非日常的な空間で、プロポーズをするカップルがいたり、長年連れ添った夫婦がお互いに感謝を述べ合ったり、人生の大きな節目の一つの演出の場所として、注目を集めているという。

 料理は、レストラン「サルティーダ」のマネージャーのガガン・シンさんが一品ずつ運んでくれ、その際にドリンクの注文にも応じてくれる。インド出身で、奥さんが日本人のシンさんは、日本語と英語交じりで、提供する料理を丁寧に説明してくれた。石垣島産のマグロ、車エビ、島魚、メインは石垣牛のヒレ肉のウッドファイアーグリルと、次々にテーブルに置かれていった。

 これまで、世界各地のIHGホテルズ&リゾーツのホテルで働いてきたシンさんは、お客との接し方の距離感が絶妙で、とても心地のよい時間が生まれた。世界レベルのサービス、ホスピタリティーは「こういうものなのか」と納得できた。

 日が落ち、カバナ(高級リゾートのプライベートスペース)だけが光に照らされ、浮かび上がっているようだった。夜になって少し涼しい風が出てきた。プールサイドにあるトーチに火が入れられ、カバナから幻想的な火の揺らぎを眺めていると、「ここでプロポーズができたら、一生の記念になるだろうな」としみじみ感じた。

プールに浮かべられた大きなトレー
 
タカの藍ちゃんと目を合わせる金城さん
 

▼大きなトレーに朝食のせて

 花粉症の私にとって翌朝の目覚めは快適だった。よく知られるように、沖縄はスギやヒノキの花粉飛散量がとても少ないからだ。東京での起床直後はだいたい、ティッシュが手放せず、両目には違和感が残り、急いで点眼薬をさす生活だが、ここ石垣島に滞在中は、点眼薬のお世話になる機会はほとんどなかった。

 朝食は、「フローティングブレックファスト」を楽しんだ。インドネシアのバリ島が発祥とされる、インスタ映えすると女子を中心に人気が高い。文字通り、料理をのせた大きなトレーをプールに浮かべて楽しむという朝食スタイルだ。プールに入りながら、トレーを挟んで、パンを食べたり、写真を撮ったりと、南国ならではの風景になる。

 ただ、大きなトレーのおいしい食べ物を狙って、カラスが時々飛来してくる。せっかくの「フローティングブレックファスト」の時間を安心させてくれるのが、ホテルで飼っているタカの藍(あい)ちゃんだ。2023年2月に着任した4歳のオス。カラスがプールの上空を旋回し始めると、鷹匠の下で修行した、営繕担当の金城淳さんが合図をする。藍ちゃんはカラスをめがけて飛び立ち、見事撃退した。「任務完了」となった藍ちゃんは金城さんの腕の上に戻ってくる。「藍ちゃんはホテルの従業員として働き、名刺も持っています」と笑いながら話した。

 この日は、水温がやや低かったため、トレーを浮かべるところまでで、後は、レストラン内でゆっくりと一品一品を楽しんだ。

晴れた日のシュノーケリング(提供:ANAインターコンチネンタル石垣リゾート)
 
水中を泳ぐカクレクマノミ(提供:ANAインターコンチネンタル石垣リゾート)
 

▼生まれて初めてのシュノーケリング

 朝食後、少し休憩して、本日のメインイベントのシュノーケリングを体験した。インストラクターの〝ヨッシー〟から、水中めがね、フィンの使い方や、海に入る際の注意事項を丁寧に教えてもらい、生まれて初めてのウエットスーツを、手伝ってもらいながら着た。

 ANAインターコンチネンタル石垣リゾートでは、シーカヤックツアー、サップツアー、バナナボートなどいくつものアクティビティーをそろえている。その中で、今回のツアーは、ホテル前に位置する「マエサトビーチ」の沖にボートで移動する「マエサトボートシュノーケリング」だった。対象年齢は6歳以上で、費用は、宿泊者がシーズンによって7千~8千円で、所要時間は90分間。

 マエサトビーチからボートに乗り、約5分で観察ポイントにたどり着く。初めてのシュノーケリングとあって、おそるおそる海中に入ったが、先にいたヨッシーが投げてくれた細長い形の浮輪につかまった。「体の力を抜いてください。フィンは足全体を活用して、動かしてください。海中を見る際の水中めがねは45度を意識してください」と的確なアドバイスをくれた。

 それらのアドバイスに従い、心を落ち着かせながら、海中をみると、小さくて青っぽいデバスズメダイが群れを成して泳いでいた。別のポイントに移動すると、イソギンチャクと共生していることが知られるカクレクマノミを発見できた。映像で見たことはあったが、実際の姿を、この目で見ることができ、非日常的でエキサイティングな体験となり、忘れることができない時間となった。

 次回は、「ときどき深呼吸~石垣島編②=街を楽しむ」。

ホテルから直結のマエサトビーチ
 

(取材協力:ANAインターコンチネンタル石垣リゾート)

 


関連記事

スタートアップ

スポーツ

ビジネス

政治・国際

食・農・地域

株式会社共同通信社