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オーバーツーリズム抑制へ新事業 奈良、特別バスで観光客分散

特別バス「若草山登頂バス」

 

 奈良市観光協会は、オーバーツーリズム抑制と回遊促進を目的に特別バス運行などの新事業を行っている。コロナ禍終息後と2025年大阪・関西万博の開催で奈良市にも観光客が急増することが予想されるため、人気の奈良公園周辺だけでなく、観光客を市内各地に分散させたいとしている。

 特別バスは2コースで、24年12月29日までの土・日・祝日に運行する。「若草山登頂バス」は、奈良市街地を一望できる若草山山頂(標高342メートル)行き。通常は麓から徒歩で登頂(約40分)するか、有料道路を利用して車で登るしかないというが、特別バスの運行によりアクセスが大幅に改善され、奈良公園周辺の観光客を分散することが見込まれるとしている。運賃は大人片道300円、小児片道150円。

 「奈良西ノ京周遊バス」は、薬師寺・唐招提寺が位置する奈良市西部の西ノ京地区と平城宮跡を周遊する。JR奈良駅からのアクセスが向上し、世界遺産「古都奈良の文化財」を構成する8資産のうち、3資産(薬師寺、唐招提寺、平城宮跡)への来訪者増加が期待できるという。運賃は大人片道220~310円、小児片道110~160円。

 このほか、薬師寺・唐招提寺を舞台にした謎解きゲーム「西ノ京に眠る謎」を実施し、奈良公園周辺からの観光客の同地域への誘引と市内滞在時間の延長を目指すとしている。

 


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