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女性向けキャリア支援事業のNewMeがイベントを開催  「キャリアとどう向き合っていくか」のテーマに多くの女性が来場

 女性活躍の職場環境が整いつつある近年。キャリアアップの機会や転職の選択肢は増えているものの、適切な相談相手がいないなど、転職に不安を抱えている人は少なくない。

 そうした社会状況を背景に、女性向けキャリア支援事業のNewMe(東京都港区)は、11月19日東京都港区の東京ミッドタウンでローンチ(創業)イベントを開催した。「一社で勤め上げる時代が終わった今、キャリアとどう向き合っていくか」をテーマに、イベント会場には多くの来場者が集まった。

(左から)NewMe笹川友里CCO、GENDA申真衣社長、キャリアコンサルタント山田茜氏、NewMe篠原さくらCEO

同社は元TBSアナウンサーの笹川友里氏(CCO)と、新卒から一貫しHR(人的資源に関する業務)領域に携わる篠原さくら氏(CEO)が今年6月に共同創業。「自分の人生を自分でハンドリングし、前向きに生きる女性を増やす」を理念に、女性のための転職支援サービスや働く女性のためのメディア「NewMe Story」を立ち上げた。

(左から)NewMeの笹川友里CCOと篠原さくらCEO

あいさつで登壇した篠原CEOは「女性のキャリアは今、選択肢が多いからこそ悩みも多く、そういった方々に、何かできないかというところが起業のスタートライン。自分の人生をハンドリングして、仕事もしながら人生を楽しめる人を増やしたい」と創業への思いを語った。

 続けて笹川CCOは「アナウンサー時代に篠原CEOに出会って、世の中に何ができるかを自然と話していることに気づきました」と述べた。そして、「今年、200人ぐらいの方とキャリアに関するヒアリングをしました。自信がないと口にする方が多く、悩みを相談するところもないという方々が多くいて、われわれでできることはないかと考えて着地したのがNewMeでした」と起業までの経緯を明かした。

 セッション1「新時代の働き方を考える」では、外資系証券会社を経て2019年にGENDA代表取締役社長に就任した申真衣氏と、大手広告代理店勤務の傍らキャリアコンサルタントとしても活躍する山田茜氏が登壇した。

セッション1「新時代の働き方を考える」の一場面

 職場にキャリア形成の上で手本となる人物(ロールモデル)が居ないという悩みについては、「女性はロールモデルに関して少し厳しい傾向がある」と申氏は指摘。「1人で完璧な人を見つけるより、多くの人の良いところを見つけた方が自分を高めたいという気持ちにつながるのでは」と語り、そこがキャリア形成を考える上でのポイントではないかとアドバイスをした。

 山田氏も「キャリア形成やライフステージなどのお手本となる人は、なかなか見つけられない。いろいろな人の仕事の仕方など、良いところをコラージュする方が良いのでは」と「ロールモデルは居なくていい」とメッセージを送った。

 「サステナブルな働き方」とのテーマについて申氏は、「女性は周りに迷惑をかけないということを重視し、『周りに迷惑をかけてしまうなら』と、ものすごく手前の時期からステップアップやキャリアアップをちゅうちょしてしまうことが結構ある。本当に止むに止まれぬ状況になるその時まで、一歩も譲らないということが大事」と話した。山田氏は、「時に働き方がペースダウンすることもあるかもしれないが、その時々で自分が本当に過ごしやすい生き方を全力で追求し、長期的に見て今何が心地よいかを自分が納得いく形で積み重ねていく。それが“サステナブルな働き方”ではないか。子どもが小さい時はめちゃくちゃ働いて、その子どもが中学生になったら家にいる時間を長くするなど、路線変更はいつでもできる。その時々のベストを積み重ねていくことが“サステナブル”かなと思う」と話した。

 「転職という選択肢」のテーマについて、篠原氏は、「会社の課題を感じたり、希望の部署に異動できなかったりすることもある一方で、企業側も長く勤めてもらうための努力をしているケースも多い。そこを天秤にかけながら、自分がどうしていくかに向き合っていくことが必要では」と話した。

 「チャンスのつかみ方」について山田氏は、「今やらなければいけない業務の中で、自分が『これを伸ばしていきたい』ということを全力でやってチームに貢献すると、どこかで見てくれている人がいたり、自分の能力の積み重ねにもなる。自分が本当にやりたいことのためにできることをいくつかやってみて、合っていそうなこと、心地良いことを全力で掘っていくのがいいかなと思う」と話した。申氏は「いろいろな選択肢に出合う中で、次に自分が動きたい時に、より納得いく意思決定ができるのでは」、篠原氏は「いろいろな方に会い続けたり、自分のやりたいことや興味のある分野などを、昔のコミュニティーなどでも言っておくのは、意外とチャンスにつながるのでは」と提案した。

 「キャリアアップを目指す中で悩む人へ」のテーマでは、申氏は、「1回間違えて転職しても、もう1回はここまでのキャリアで転職し直せる」。篠原氏は、「1社目での自分の弱みや強みがどういうところだったのか、他社に飛び込んで初めて分かることもある」。山田氏は「長い目で見て、自分の決断がキャリアダウンではなく、キャリアアップにつながると思ってほしい。キャリアアップを考える中で、自分がしたいことやそれによって組織にとってこんなに良いことがあるなど、状況の中で自分や組織を主語にして伝えていけると自身のキャリアアップにつなげることができるのでは」とエールを送った。

 続いて行われたセッション2「一歩踏み出した経験のある人のきっかけを知るセッション」では、転職経験者や社内でキャリアチェンジに成功した女性が登壇して、キャリアとの向き合い方、転職、副業、社内でのチャレンジの仕方などをテーマに経験談を語り、来場者にアドバイスをしていた。

セッション2「一歩踏み出した経験のある人のきっかけを知る」の一場面

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