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酪農家の85%が赤字経営 酪農経営実態調査2023

中央酪農会議 「日本の酪農経営 実態調査(2023)」

 

 中央酪農会議(東京都千代田区)はこのほど、国内の酪農家157人を対象に2023年3月2~13日に実施した「酪農経営に関する実態調査」の結果を発表した。それによると、過去1カ月の牧場の経営状況が「赤字」と回答した酪農は133人(84.7%)に上った。多くの酪農家が、厳しい経営環境に直面している現状が浮き彫りになった。

 1カ月の赤字額は、4割以上が「100万円以上」、赤字額が最も大きいのは2000万円だった。また、135人(86%)に借入金があり、そのうちの17%が「1億円以上」、13.3%が「5000万円以上1億円未満」、36.3%が「1000万円以上5000万円未満」、30.4%が「1000万円未満」だった。

 経営悪化の要因については「飼料価格の上昇」(97.5%)、「子牛販売価格の下落」(91.7%)、「燃料費・光熱費の上昇」(85.4%)を挙げる人が多く、経営悪化によって「将来に向けた牧場の投資の減少」(68.8%)、「借入金の増加」(55.4%)、ほかにも「家族の生活費削減」(55.4%)、「子どもの教育費削減」(15.3%)など、家計への影響も見られた。

 経営状況が悪化し「経営環境が改善する目途が見えない」(81.5%)、「借入金が増えること」(60.5%)などで精神的なストレスを受けている人も多く、離農を考えることも「よくある」(24.8%)、「たまにある」(33.1%)人も半数以上に上る。

 酪農経営継続のために「飼料価格の抑制」(91.7%)、「生乳販売価格の上昇」(89.2%)、「子牛販売価格の上昇」(77.7%)、「燃料費・光熱費の抑制」(65.6%)、「生乳の需要喚起」(64.3%)、「農機具価格・修理代の抑制」(46.5%)などが望まれている。

 

 


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