アッヴィ(東京都港区)は、炎症性腸疾患(IBD)患者が“見えない壁”として日常生活で感じる外出時のトイレの不安や同疾患への社会全体の無理解という問題を解消しようと立ち上げた「I know IBD プロジェクト」が、クリエイティブアワードのPR部門で「ACCシルバー」を受賞したと発表した。
IBDは免疫機能の異常で消化管に炎症や潰瘍ができる指定難病で、10~20代に多く、国内の推計患者数は約29万人といわれている。主な症状は下痢や腹痛で、トイレの回数が増えたり、食事の制限が必要とされたりするなど、日常生活にもさまざまな影響を及ぼすことがある。
同社は、全国の施設や店舗に対し、トイレの貸し出しやプロジェクトのステッカー掲出を働きかけ、2023年10月末時点で、プロジェクトに協力する企業や店舗は全国で115社2492店に達したという。
この取り組みが評価され、全日本シーエム放送連盟(ACC)による23年の「ACCトウキョウ・クリエーティビティー・アワーズ」のPR部門で「ACCシルバー」を受賞した。
同社は「プロジェクトを通じて、さまざまな企業・店舗の賛同を得て協力者の輪を広げていくことで、社会全体での疾患認知と理解を広げていく。トイレの問題だけでなく、IBD患者を取り巻く見えない壁の課題を解消し、希望あふれる日常の実現を目指す」としている。