東京都豊島区の池袋駅北口前公衆トイレ(愛称ウイトピア)が全面改修された。ウイトピアは1995年建設。築20年以上過ぎ、老朽化などで「暗い、怖い、汚い」と指摘されるようになったという。こうした“負のイメージ”を払拭するため、豊島区は美術作家の植田志保氏らや区民の協力を得て、区制90周年記念事業としてこのほど、全面改修した。
改修工事期間は約1年。改修トイレは“新しい池袋北口のシンボル”を意識したデザインにした。池袋駅北側東西を結ぶ公共地下通路(愛称ウイロード)とのつながりを重視した一体的な装飾を施し、トイレ上部に「ひかりの羽」と題したオブジェを設けた。
ひかりの羽は、豊島区内最大の祭り「ふくろ祭り」で披露されるおみこしの鳳凰(ほうおう)に感銘を受けた植田志保氏が、鳳凰をイメージして制作した屋上オブジェ。豊島区の珈琲専門館伯爵(はくしゃく)で開かれた完成記念祝賀会に出席した植田氏は「ひかりの羽は区民の皆さまとともに編んで作成した。人々の出会いや絆、まちのぬくもりを表現している」とコメントした。