野菜由来のカロテノイド、発酵乳と一緒に取ると吸収率アップ 明治と京都大が研究成果を発表

明治×京都大学 「(試験1~3)血漿β-カロテン、α-カロテン、リコペン、ルテインのiAUC」

 

 明治(東京都中央区)と京都大学は、発酵乳が野菜由来の機能性成分であるカロテノイドの吸収を促進することを明らかにした、と発表した。

 野菜にはβ‐カロテンやリコピン、ルテインなど、多くのカロテノイドが含まれている。例えば、ニンジンに含まれるβ‐カロテンは、夜間の視力を維持したり、皮膚や粘膜の健康維持を助けたりする働きがある。トマトに含まれるリコピンは、善玉コレステロール(HDL)を増やして血圧を低下させるなど、健康に良い効果がある-とされる。一方でカロテノイドの吸収率は低く、吸収率を高めるための研究が進められている。

 研究チームは、試験参加者をランダムに2群に分ける「ランダム化クロスオーバー試験」で、野菜と発酵乳を同時摂取したグループと野菜のみを摂取したグループを対象に、食品の摂取前と摂取2、4、6、8時間後の血液成分中のカロテン値を比較した。試験はニンジン、トマト、ホウレンソウのそれぞれで行った。

 その結果、ニンジンではβ‐カロテン、トマトではリコピン、ホウレンソウではルテインのそれぞれの値が、いずれも発酵乳と同時摂取したグループが有意に高かったという。研究グループは「発酵乳が野菜由来のカロテノイドの吸収性を高める新たな手段になることを示している」としている。この研究成果は6月開催の第76回日本栄養・食糧学会大会で発表された。

 

あなたにおススメの記事


関連記事

スタートアップ

スポーツ

ビジネス

NY円、154円台後半

【ニューヨーク共同】19日のニューヨーク外国為替市場の円相場…

地域

政治・国際

株式会社共同通信社