「サイバーセキュリティについての調査」結果を発表 情報漏えいの経験がトップ、Trellix

Trellix 「サイバーセキュリティについての調査(2022年5月版)」

 

 サイバーセキュリティー企業のTrellix(トレリックス、東京都港区)はこのほど、組織の「サイバーセキュリティについての調査」(2022年5月版)を発表した。

 調査はトレリックスが市場調査会社のアスマークに委託し、4月14〜18日にインターネットで行なった。対象は企業経営者や企業に勤務する情報システム担当者、一般従業員など22歳以上の男女1000人。集計にあたり、従業員数500人以上の組織に所属する回答者を抽出(n=378)した。

 「インシデント(事故やサイバー攻撃)の実態」では、過去1年以内にクラウド上のデータ侵害(情報漏えい)を経験した企業は68.8%に上った。侵害内容(複数回答)は、ウイルス付きメールなどの「標的型攻撃(54.4%)」が最多だった。データの身代金を要求する「ランサムウェア攻撃」は全体の45.5%が経験していた。

 情報セキュリティーの予算については(304人が回答)、2022年度は、昨年度対比で約3割の組織が増額したことが分かった。増加背景のトップは「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」で、従業員数500〜1万人以上の全ての組織規模で、それぞれ最多となった。

 情報セキュリティーの運用課題については240人が回答し、「社内の人員不足、専門知識や経験の不足(複数回答44.6%/単一回答20.0%)」「セキュリティツールの使い分けの煩雑性(複数回答48.3%/単一回答16.7%)」「システム全体像の複雑性(複数回答42.9%/単一回答19.6%)」が、単一回答と複数回答で上位3位となった。

 「1年以内に自組織で発生すると想定されるサイバー脅威」(n=378)は、「メール詐欺(44.4%)」が最多で、1万人以上の組織では「ランサムウェア」「サイバーによる物理攻撃」が突出していた。

 トレリックスによると、サイバー攻撃の被害を未然に防ぐことや、発生時に効率よく対処することは、単一の技術では対応不可能だとしていて、「複数のセキュリティーレイヤーで検知する次世代セキュリティー対策の『XDR (eXtended Detection and Response)』の普及と進化において、今後も国内外で尽力したい」としている。

 

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