
医薬品を含むバイオ製品の開発を手掛けるレボルカ(東京都中央区)はこのほど、大日本住友製薬(大阪市)と新規希少疾患薬の創製に関する共同研究契約を締結した、と発表した。レボルカが持つ人工知能(AI)を利用した進化分子工学を使い、共同で疾患関連タンパク質の新規創製をするのが狙いだとしている。
レボルカによると、20種類のアミノ酸の組み合わせで構成され、極めて多様な機能を持つタンパク質は、近年、進化分子工学により試験管内で進化させ、自然界になかったタンパク質を作り出せるようになったという。東北大、産業技術総合研究所、東京大の共同研究により、AI技術と組み合わせてタンパク質をデザインすることが可能になったことから、この研究成果を基にレボルカはタンパク質を極めて短時間、低コストで創製でき、バイオ医薬品、食品・工業用酵素、その他タンパク質の製品開発に威力を発揮することができる技術を開発したとしている。
今回の契約により、大日本住友製薬はレボルカと共同で創製した新規希少疾患治療薬候補タンパク質の研究成果に基づく事業化に必要な独占的なライセンスに係る優先交渉権を得るとしている。