タイ事業所設立の経緯とビジネス展開を発表 三和デンタル、歯科技工のデジタル化も

「三和デンタルタイランド」

 

 歯科技工メーカーの三和デンタル(東京都大田区)はこのほど、タイの歯科技工技術向上などを目的に設立した「三和デンタルタイランド」(以下、タイ事業所)の設立経緯や新たなビジネス展開の取り組みなどを発表した。

 当時、主要製品の製作を海外の1拠点に依存していた三和デンタルは、生産リスクの回避や現地若者の就労機会の創出などを目的に2015年にタイ事業所を開設した。
 事業所開設前、10カ所以上の現地児童養護施設を訪問していた代表取締役の菅沼佳一郎氏は、タイに生産拠点を作るというだけでなく、「就労機会に恵まれない若者が技工技術を修得し、自立してほしい」という思いで児童養護施設からスタッフを雇い入れ、技術教育を始めたとしている。

 ところが歯科技工士の資格制度が無いタイでは、製作物に対する考え方などの違いもあり、日本と同様の教育は難しく、途中で技術習得を諦めてしまうスタッフが続出したこともあったという。

 その後も菅沼氏は自社の理念教育を続けた結果、現在では設立初期に孤児施設から採用したメンバーが管理者として成長し、雇用した人材が定着するようになった。設立3年目には日本の基準を満たす入れ歯が生産可能になると、日本への輸出や現地での営業もスタートし、現在ではバンコク市内で多くの受注を獲得し、タイの生産現場がフル稼働するようになったという。

 現在、タイ事業所は大きなチャレンジとして歯科技工のデジタル化を目指し、3Dプリンターによるチタンの義歯フレーム製作も開始したという。

 三和デンタルは、「最新機器の導入、そして専門の技術者を派遣しさらなる教育を進め、良質の義歯を提供できる環境を整えていきたい」としている。

 

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