歯科医療機器の3Shape Japan(スリーシェイプジャパン、東京都港区)は、虫歯を検出するためのサポート機能などを搭載した口腔(こうくう)内スキャナー「3Shape TRIOS 4」を1月25日から出荷すると発表した。販売名は「TRIOS 4 オーラルスキャナシステム」で、国内代理店4社を通じて歯科医院向けに販売する。
3Shapeはデンマークのコペンハーゲンに本社がある歯科医療機器メーカー。「3Shape TRIOS 4」は、患者が診療用の椅子に座ったまま、口の中にペンシル型のスキャナー装置(口腔内スキャナー)を入れ、その場でモニターに歯型の3D映像が表示される。スキャン開始までの立ち上がりが早くなり、バッテリーの寿命も従来品と比べ30%向上させたという。有線とワイヤレス両方で使用できる新機能も搭載した。
歯科医院で歯型を取る場合、従来はシリコン性の素材で取る方法が多かったが、ゆがみなど精度に問題があった。近年はデジタル化によって精度が向上、患者の負担が少ない3Dスキャナーの導入が進み、虫歯の早期発見や患者への説明がしやすいなどのメリットが多くなっているとされる。
「3Shape TRIOS 4」は、「う蝕(虫歯)検出サポート機能」も新たに搭載し、患者の来院ごとにスキャンしたデータで「まだ虫歯にはなっていないが、変化があった歯を見つけることもできる」としている。スキャンしたデータを直接、歯科技工所に送信することも可能で、詰め物やブリッジなどの作製が早くなる利点もあるという。
販売代理店は、京セラ(京都市)、松風(しょうふう、京都市)、ストローマン・ジャパン(東京都港区)、モリタ(大阪府吹田市)の4社。