新型コロナウイルスの影響でテレワークが拡大し、地方に移住する動きが活発になっている。山形県南陽市はこのほど、移住を希望する人にオンラインによる相談を開始した。
南陽市は山形県南部にあり、東京から山形新幹線で約2時間半の距離だ。人口は3万846人(10月1日現在)。サクランボやブドウ、リンゴ、ラ・フランスといった果樹栽培やワイン造りが盛んで、移住して農業を始める人もいるという。
市では移住促進策として、県外から移住し、賃貸住宅に住んだ場合、最大月1万円の家賃補助(2年間)があるほか、新たに農業を始めたい人向けにワンストップ相談などを実施している。移住相談はこれまで、電話やメールなどが中心だったが、オンラインだと1対1ではなく、希望者に対し複数の職員が同時に対応できるメリットがあると強調している。
相談はオンライン会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使用。市の公式ウェブサイト(http://www.city.nanyo.yamagata.jp/)で予約した上で、平日の午前9時~12時、午後1時~4時30分に30分程度受け付ける。
コロナ禍で移住相談が増えているといい、南陽市の白岩孝夫市長は「都会の便利さはないが、サクランボのほか、芋煮、ラーメンなどおいしいものにあふれており、ゆったりとした暮らしができる」とアピールしている。