新型コロナが同一労働同一賃金に逆風か 新経営サービスが実態調査、企業は人件費上昇を見込む

新経営サービス 人事戦略研究所 「同一労働同一賃金への対応について、現在どのような取り組み状況ですか?」

 

 企業経営に関するコンサルティングなどを手掛ける「新経営サービス」(京都市)の人事戦略研究所は、同社が運営する情報提供サイト「同一労働同一賃金.com」の利用者を対象に「同一労働同一賃金に関する企業の取り組み実態」について調査し、3月19日に発表した。新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、制度への影響も懸念されそうだという。

 政府の「働き方改革」の一環で、不合理な待遇格差をなくす「同一労働同一賃金」制度が4月から大企業(中小企業は2021年4月から)で始まるのを前に、どの程度の準備が進んでいるかどうかの実態を探るのが目的だ。2020年2月4日~25日に実施し、347社(大企業92社、中小企業246社、不明9社)から回答を得た。

 同一労働同一賃金制度への取り組み状況については、大企業が「すでに導入済み(6・5%)」、「2020年4月に導入予定(83・7%)」と合わせ、90・2%が対応していることが分かった。一方、中小企業はふたつを合わせても13・8%で、1年の猶予があるためか、進んでいないことをうかがわせた。

 処遇改善方法については「正社員、非正規社員ともに全体を見直した(見直す予定)」」が、大企業は27・3%、中小企業が24・1%だった。一方「非正規社員を引き上げた(引き上げる予定)」は、大企業31・5%に対し、中小は17・1%にとどまっていた。

 人件費への影響を聞いたところ、大企業が7割以上、中小は5割以上が人件費の上昇を見込んでいることも分かった。

 同一労働同一賃金が導入されるタイミングに、新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、非正規社員の比率が高いホテルやレジャー、外食産業などは売り上げ減少の影響が大きいことから、人事戦略研究所の調査担当者は「制度に対応する方針を見直す企業が出てくるかもしれない」とコメントしている。

 

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