
日本パレットレンタル(東京都千代田区)は、エバラ食品工業(横浜市)、サッポロホールディングス(東京都渋谷区)の3社共同で、岡山エリアと大分・福岡エリア間の共同輸送を始めた。
これまで3社は片道の輸送を各社で手配し、製品を陸送していた。今後、少子高齢化やトラックドライバー不足から、これらのエリアで500キロ以上の片道運行をそれぞれ確保することが困難になると予想されるため、協業し、複数の輸送ルートを組み合わせて空車区間を減らすラウンド運行をすることで、地方の幹線輸送の安定確保を図る。
現在、官民を挙げて、環境負荷の小さい鉄道や船舶利用に転換する「モーダルシフト」の取り組みが進められているが、岡山エリアと大分・福岡エリア間では、代替手段がなく、現実的にはトラック輸送がほぼ唯一の輸送手段となっている。しかし、安定した物量がなく輸送の効率化が課題となっていた。
今年7月からのテスト期間で、大分から岡山、福岡に戻るルートを3日でラウンド運行し、行き荷、帰り荷ともに固定化させることで実車率99%以上を実現。それぞれの企業で輸送していた時よりも、全体で二酸化炭素排出量を約15.2トン低減したことになったという。