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「農業」+「イノベーション」のラボ開設 JAグループのノウハウを結集して起業を支援

JAグループは、農業分野で新たな事業を始めたいという創業間もない「スタートアップ企業」を支援するため、東京・大手町にイノベーションラボを開設した。

名称は、アグリカルチャー(農業)とイノベーション(技術革新)を合体させた「アグベンチャーラボ」。アドベンチャー(冒険)、アグレッシブ(積極的)の意味も持たせた。農業の新規ビジネス創造の拠点とする考えで、5月27日、開設日に合わせて東京都千代田区大手町の大手町ビル9階のラボが公開された。

ラボの説明をする荻野浩輝・代表理事

最大の特徴はラボを構成するJAグループ各社のノウハウの結集だ。全国農業協同組合中央会(全中)、全国農業協同組合連合会(全農)、農林中央金庫(農林中金)、日本農業新聞などJA8団体から、このラボを通じて、今後農業に関する事業を始める企業・団体や、始めたばかりの企業などに積極的にアドバイスをして成功に導くのが狙い。JAのネットワークを使い、パートナー企業探しだけでなく、大学や行政などとの連携も行う。

JAらしく、木が随所に使われている

この日、ラボの代表理事となる荻野浩輝氏(農林中金)らが記者会見し、ラボの概要と施設について説明した。ラボの取り組みとして、新規ビジネスをアイデア段階から、事業を始めるに当たっての課題、その解決策を模索した後、実証実験を経てビジネスを軌道に乗せるまでを支援する。

プレゼンテーションができるステージ

注目されるのが「JAアクセラレーター」と呼ばれる取り組み。新規事業について、今後成長する見込みがあるアイデアや事業に、実証実験などを通じて積極的に関与し、新規市場を開拓するとともに、高齢化、後継者不足など農業を取り巻くさまざまな問題・課題の解決に結びつける。

アクセラレーターの第1弾として、昨年12月から事業アイデアを募集し、約200件の応募があったという。書類や面接で選考された15社が開設したばかりのラボで5月29日にプレゼンテーションを行い、7社の採用が決まった。選ばれたのは、農作物の自動収穫ロボットの新サービスを行う企業や、マグロ養殖の革新的尾数計測システムの開発、都心の学生と人手不足に悩む農家との労働マッチングを手掛ける企業など。7社は6月から10月まで、ラボでJAグループや各専門家のアドバイスを受けながらビジネスモデルを構築し、10月下旬に成果を発表する。

畳のスペースで新しいアイデアを
卓球でリフレッシュも

ラボは約1200平方メートルのオープンスペースに、プレゼンテーションなどが行えるステージがあるコーナーや、打ち合わせができるワーキングスペースがある。また、キッチンのほか、畳のスペースや卓球台なども置かれ、自由な発想を促す仕組みになっている。荻野代表理事は「畳でくつろぎながら考えると新しいアイデアが出てくるかもしれない。企業関係者だけでなく学生にも参加してほしい」と話した。

ラボには3、4人が常駐し、オフィスを持たない人たちに無料でスペースを提供。農業への起業を応援していく考えだ。

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