子どもの近視進行を抑制する食品素材を発見 慶応大の研究グループ

ロート製薬 「近視図」

 

 ロート製薬(大阪市)は、近視の進行を抑制する方法について共同で検討していた、慶応大医学部眼科学教室の坪田一男教授らの研究グループが、クチナシ由来の色素成分「クロセチン」に近視進行抑制に関連する遺伝子の一つ「EGR―1」の発現量を増やす効果があることなどを世界で初めて確認した、と発表した。

 従来、近視には遺伝が関与すると考えられてきたが、生活習慣などの環境因子も大きく関与することが近年の研究で分かってきた。屋外活動が短いほど近視が進行することが、複数の研究グループから報告されているが、慶応大同研究室の先行研究で、屋外環境で豊富にある波長域360~400ナノメートルの光が近視の進行を抑制する効果があることを発見した。EGR―1遺伝子はこの波長域の光を浴びると、実験近視モデルで有意に上昇することも確認していた。

 研究グループは、EGR―1遺伝子に着目し、この遺伝子の発現を高める食品素材のスクリーニングを実施。200種以上の素材の中で、クチナシ由来の色素成分、クロセチンに、極めて高い同遺伝子の発現促進効果があることを発見した。

 また近視誘導モデルでも近視進行の程度を示す「眼軸長の伸び」と「屈折度数の変化」を有意に抑制することが世界で初めて確認された。学童期の眼軸長の伸長が近視の進行に大きく関わるといわれており、10歳くらいで眼軸長の伸長が止まらず過剰に伸長すると近視が進行することが分かっている。

 研究成果は、1月22日、学際的総合ジャーナル「サイエンティフィック・レポーツ」オンライン版に掲載された。

 

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