シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリーが一般公開 高品質ワインの仕込みが始まる

 国内外のワインコンクールで、数々の賞を受賞している「桔梗ヶ原」のワイン。長野県塩尻市にある桔梗ヶ原は、松本盆地の南部に位置し、日本有数のブドウの産地でワインの醸造も盛んだ。桔梗ヶ原は、標高が約700mで昼夜の寒暖差が大きく、砂利の層の上に火山灰層が堆積した土地は水はけに優れ、風通しも良い。この風土を活かし、垣根式で栽培された良質のブドウからは旨いワインが造られ、次々と市場に出荷されている。

 桔梗ヶ原をはじめとする塩尻のブドウ栽培やワイン製造の歴史は古い。1890年からコンコードやナイアガラなど甘いワイン用のブドウ栽培が開始され、1976年にはメルシャンが本格的なワイン造りを目指し、メルローの栽培を開始。この時、メルローの栽培を強く主張したのが、映画『ウスケボーイズ』にワイン界のレジェンドとして登場する、当時勝沼工場の工場長だった浅井昭吾氏だ。浅井氏は、本格的な欧州系のブドウでワインを作らなければ将来はないという強い意志で、生産者にメルロー栽培への転換を依頼した。

1909年から使われていた貯蔵用の樽も並ぶ

 そして1989年、「信州桔梗ヶ原メルロー1985」がリュブリアーナ国際ワインコンクールでグランド・ゴールド・メダルを受賞。翌年も同賞を受賞し、2年連続の快挙を成し遂げた。日本のワインが世界で認められた瞬間だった。

 この桔梗ヶ原に今年の9月、“シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリー”が完成。ワイナリーは80年前の大黒葡萄酒塩尻工場の建物をリニューアルしたもので、当時の建物を残しつつ最新の設備も導入。小規模で高品質のワイン製造に特化したワイナリーを目指す。

 シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリーでは、桔梗ヶ原ヴィンヤード(ブドウ畑)で収穫されたメルローから「桔梗ヶ原メルロー シグナチャー」「桔梗ヶ原メルロー」「桔梗ヶ原メルロー ロゼ」を醸造する。9月にはこの素晴らしい風土で育ったメルローからワインの仕込みが始まり、9月から11月にかけての6日間に限り、ワイナリーの内部が一般に公開された。

 ワイナリーを訪れた人は「昔の工場が懐かしくて見学に来た。塩尻はワインで盛り上がっているので、最近はたくさんのワイン好きの人が県外からも来るようになった。ワインで塩尻がより一層盛り上がって欲しい」と語った。

メルローから造られるワイン

 勝野泰朗 桔梗ヶ原ワイナリー長は「北限に近い風土で作られたメルローは、品種の特性が出やすい。桔梗ヶ原のメルローは酸がしっかりしていて、引き締まっているけれどやさしくエレガント。今年収穫したメルローで醸造するワインを楽しみにしている。今後も現場から一般の方にも情報を届けていきたい」と語る。

 桔梗ヶ原の良質なブドウ栽培に最適な風土で育った個性派のブドウから造られるワインが、今から待ち遠しい!!

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